ノートPCで心臓の拍動をリアルタイムシミュレーションする手法を開発 - DigInfo TV
国立循環器病研究センターと理化学研究所などのグループは、心臓の複雑な拍動を簡便に表現できるシミュレータを開発しました。
これまで、心臓の拍動をシミュレーションするには、スーパーコンピュータやオフラインでの膨大な計算が必要でしたが、今回開発したシステムでは、CG技術を応用することにより、ノートPCで心臓拍動をリアルタイムに可視化することができます。
"従来は力学に基づくシミュレーション方法だったんですが、私たちの方法は全く新しくて、形状制約に基づくShape matching法という技術を使っています。簡単に言うと、心臓モデルを7000程度のパーツに分割し、各パーツを独立して収縮させます。それで、収縮したパーツの矛盾がなるべく少なくなるように心臓形状全体を計算するというのが主な手法です。"
"この心臓の3次元モデルは、患者さんのCT画像から領域抽出することで作られています。すでに心筋繊維走向がデザインされています。こちらのグラフで収縮のタイミングを指定できます。通常は心房領域にます収縮が入って、一時遅れて心室に収縮が入ります。"
心臓モデルはリアルタイムに動くので、引っ張って変形させたり、切断して断面を観察することができます。さらに、動きを止める領域をペイントすることで心筋梗塞をシミュレーションでき、病気の心臓を仮想的に作り出すことも可能です。
ただ、この手法の実応用には、患者個別のモデル構築作業を短縮したり、心室細動などの複雑なパターンに対応するといった課題があります。
"まずは医療現場に適用していきたいと考えています。第一のターゲットは医師と患者間のコミュニケーション支援です。もうひとつは、若手医師の支援です。単純に初等教育の支援にも使いたいと思っています。"
Posted by Don Kennedy and R.OsugaPCで心臓の拍動をリアルタイムシミュレーションする手法を開発 #DigInfo
diginfonewsjapan さんが 2012/11/04 に公開
ノートPCで心臓の拍動をリアルタイムシミュレーションする手法を開発
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2012/10/25 デジタルコンテンツエキスポ2012
国立循環器病研究センター, 理化学研究所, 東京大学, 滋賀医科大学
リアルタイム3次元心臓拍動シミュレータ