“イオン線照射”でガン細胞消滅!最新鋭『重粒子線治療法』
全国の患者のために〜医学・物理学・工学の結集ד情熱”でガンと闘う!
TBS「夢の扉+」12月2日 #82「"イオンのメス"と情熱でがんと闘う!」
ドリームメーカー/群馬大学医学部 教授 中野隆史 さん
『重粒子線治療を広め、ガンをこの世から消滅させたい!』
30年にわたって日本人の死因1位を占める、ガン。外科手術、放射線、そして抗がん剤による化学療法が治療の主流だが、今、炭素イオン線をピンポイントで照射し、ガン細胞を殺傷させる、最新鋭の局所療法が注目されている。患者は横になっているだけ。メスを入れずにガンを消せるという夢のような治療、それが、放射線の一種『重粒子線』による治療法だ。これを最前線で率いるのが、群馬大学医学部の中野隆史。他の治療法では手の施しようがなかったガン患者を、中野は重粒子線治療によって数多く救ってきた。
『常に闘う姿勢で、そして、自分がガン患者になったつもりで・・・』
中野は、中学生の時に父親をガンで亡くした―。『ガンを治したい・・・』その思いで、群馬大医学部に入学、放射線医療の奥深さに魅せられ、放射線医師となった。やがて、通常の放射線治療では課題となっていた正常な細胞へのダメージを最小限にすることなどを可能にする、重粒子線治療の研究・実験に情熱を注いでいく。
「群馬を放射線医療の拠点に!」 足掛け6年の時を経て、群馬大学に重粒子医学センターが完成。全国初の小型で普及型の重粒子線施設となった。
『Passion lives here.― “情熱はここにあり”』
全国のガン患者のため・・「やらなければならない!」 そんな中野が今、挑戦しているのが、重粒子治療で患部にイオン線を当てる“ポイントの精度”を上げること。この方法が確立すれば、1mm以下の腫瘍にも効果を発揮するという。
ガン治療の切り札「重粒子線」と、それにかける絶えることのない中野の情熱に迫る。
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抗がん剤は数々あれど、症状により患者の状態によりなかなか効き目が無い、むしろ副作用の方がきついとのこと。欧米では投薬は【体に苦し】が医者の仲間では常識化しているとのこと。その中でも最近は、患部へ的を絞り込む薬の開発が進んでいると聴く。その中でも効果的とされている治療が「光線」によるものです。放射線治療です!あっと驚く、素晴らしい戦果です。ああ、15分で変化して行く…週4回治療のみ…切らない手術!…光のメスで切り込んでいる=重粒子線=究極の治療/但しまだ設置箇所は少なく、保険外で300万円掛かる。
丁度、20数年前ごろから普及し出した「カテーテル手術」=切ること無く管で直す…この普及で全体の色々な患者が平均10年は寿命を延ばしたのではなかろうか。30年前なら切腹の大手術が、いまやカテーテルで30分〜1時間で済んでしまいます。
今回紹介のものは、300億円サッカー場の広さが必要な巨大な機械であるが、漸く1/3に圧縮し、6年かけて許可を得て、群馬大学に設置、完成し治療も成功。今後はマイクロ光線での同様な治療法を研究、精度高く集中治療出来るものとする予定であり、癌患者にとっては希望の星となることでしょう。
症状にもよると思いますが、間に合うかどうかは別として、癌が確実に治療出来る装置が出来たのです。
群馬の次は、九州に出来る。鳥栖市に重粒子癌治療センターが出来、2013年5月より稼動する。
世界からの見学も多い。ありがとう、中野先生! めぐみさんも家族として暖かく応援してあげて下さい。先生は本当に【いい顔】しています!
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夢…マイクロ光線で出たよ! 重粒子線医学研究センター長 中野隆史 重粒子線がん治療の全国的普及を目指して我が国における重粒子線がん治療は、放射線医学総合研究所(放医研)
における重イオン加速器(HIMAC)の設置と臨床研究への先駆的な取り
組みによってその基盤が確立されました。これを更に発展させ、国民が
遍くこの先進医療を享受できるようにするためには、小型化された重粒
子線照射装置の全国的普及とともに、高度な専門的知識と技能を持つ
医療スタッフ(放射線治療医、医学物理士等)の育成が必要です。
群馬大学では、放医研と連携して、今後、重粒子線治療の全国展開に伴
って、需要の急増が見込まれるこれら放射線治療医、医学物理士等の専門
人材を育成する予定です。このことは、放射線治療に関して豊富な実績を
持ち、全国の大学に先駆けて普及型重粒子線照射装置を整備する本学の
使命であり、国民の健康福祉への貢献であると考えております。
また、上記事業と併せて、21世紀COEプログラム「加速器テクノロジー
による医学・生物学研究」等の研究成果を踏まえて、より高度な治療技術
である重粒子線によるマイクロサージェリー治療法(微小ながんや血管病
変をメスを使わずに治す技術)の研究開発を推進いたします。
さらに、重粒子線照射施設における治療環境の向上のために、患者予約
システムの導入、治療計画・シミュレーション機器の増設、施設専用の
PET-CTやMRI等の整備を行う予定です。
なお、群馬大学の重粒子線照射施設の整備は、群馬県民の福祉に多大な
貢献が期待できることから、群馬県との共同事業として実施されており、
県及び県内市町村から財政支援を得ております。群馬大学では、県内の
がん診療連携拠点病院との連携により、地域医療圏において理想的ながん
治療を提供するための「群馬モデル」を構築し、全国にその成果を発信
いたします。
以上の取組みは、もとより群馬大学が独力で成し遂げることは困難であり、
広く関係各位のご協力を頂くことが不可欠です。格段のご支援を賜りま
すようよろしくお願い申し上げます。
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がん部位に集中的にダメージを与え、周りの正常部位にはダメージが少ない治療です。副作用は一般の放射線治療に比べて少ない治療です。
エックス線に比べ生物効果が強いことが知られています。例えば、今までエックス線が効きにくいとされてきた骨肉腫にも効果を発揮します。
短い治療期間(平均3週)で治療できます。今までの放射線治療で使われていたエックス線(6〜7週)と比べて、 治療のための照射回数を減らすことができます。
外科療法 適応 ・局所のがん(主に早期) 長所 ・治す確実性が高いとされている 短所 ・機能と形態の欠損が大きい・部位、患者の条件(年齢・合併 症など)により適応に限界あり 粒子線・放射線療法 適応 ・局所のがん(早期〜進行期) 長所 ・機能と形態の欠損が少ない
・身体への負担が少ない
・早期がんの治療成績は 外科療法と同等 短所 ・粒子線治療費用は他治療法に比べて高い
・局所の副作用がおこる 化学療法 適応 ・全身的ながん(転移のあるがん・血液のがん)
・局所のがん治療との併用 長所 ・がんの進行を抑えて延命効果が得られる場合がある 短所 ・全身的な副作用がおこる