Quantcast
Channel: 鶴は千年、亀は萬年。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

memo ∞ 「スーパーコンピュータを活用する新たな技術を開発/スタンフォード大」 

$
0
0

techcrunchjapan logo

スタンフォードの研究者、100万コアのスーパーコンピュータを活用する新たな乱流シミュレーション技術を開発

52208_web

スタンフォードの研究チームが、スーパーコンピュータの利用について新たな地平を切り拓いた。利用したスーパーコンピュータはローレンスリバモア国立研究所のSequiaだ。研究チームはこのスーパーコンピュータを使ってリアルタイムでの乱流シミュレーションを行なってきた。Sequoiaは最速のマシンというわけではないが、100万コアを同時に利用して計算を行うことができるのだ。

最速マシンは何かと言えばオークリッジ国立研究所にあるクレイ社製のTitanだ。こちらのプロセッサ数は50万となっている。しかしSequoiaは、先に記したように搭載しているプロセッサを同時に利用することができる。これによりスタンフォードの乱流研究チーム(Turbulence Research)は複雑な流体力学に則ってスーパーソニックジェットエンジンが生じる騒音問題のシミュレーションを行うことができたのだ。

リサーチアソシエイトのJoseph Nichols曰く、「世界の高速コンピュータリストによるとSequoiaはNo.2ですが、最も多くのコアを利用することができるのです」とのこと。「シミュレーションを行う際に100万ものコアを同時に利用できるのは大きな魅力です。いったい何が起こるのかを知るための強力なパワーを備えているわけです」。

「今回の目的は、大量のコアを活用して計算速度を上げることができるかどうかを調査することでした。コードにスケーラビリティがあるのであれば、利用コア数に応じて計測時間を短縮することができることになるのです。結果的にシミュレーションの可能性が飛躍的に向上するわけです」とNicholsは言う。「そして私たちのコードは確かに大量のコアに対応してパフォーマンスを上げていくことができました。実際に何が起こるのかを、正確にシミュレートすることができるようになったのです」。

今回のシミュレーションは、乱流の仕組みを分析して、ジェットエンジンの発生するノイズの仕組みを把握することにより、低ノイズなスクラムジェットエンジンを開発することだ。

「完璧にスケーリングするアルゴリズムを生み出すことができたことで、乱流研究チームには全く新しい地平が拓けたということができます」とNicholsは言う。「複雑系を相手にする分野で、シミュレーション技術がますます向上していくことになるはずです」とのことだ。

via Eurekalert

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

Trending Articles