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必見!智慧得(879)「1000歳まで生きる バイオもガレージ革命/オーブリー・デグレイ他」

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 英科学者のオーブリー・デグレイ 第2弾!

参照:必見!智慧得(737)「20年後、人類は「不老不死」/ケンブリッジ オーブリー・デグレイ」その1&2 再掲載 - 鶴は千年、亀は萬年。


1000歳まで生きる バイオもガレージ革命 第3部 山を動かす(5) :日本経済新聞

「人は千歳を超えて生き続けるようになる」。(49)は大まじめだ。研究財団を立ち上げて世界中の研究者と取り組むのは「老化の治療法」。定期的なメンテナンスで20代の肉体を維持する未来を思い描く。

医療機器を使い脳の解析が進む(京都府精華町の国際電気通信基礎技術研究所)

 

生命情報に挑む

 論理立てて老いを7つの要因に分類、対処法と共に克服への道筋を示した。20年後には必要な技術は出そろうという。「iPS細胞も役に立つはず」。恩恵を受ける世代はもうこの世に生まれている可能性がある。

 デグレイはもともとインターネットの専門家だった。「人体も一種のコンピューター。故障原因を探り、対策を練るのは当たり前」。異分野だからこそ既存のバイオ研究者と違う見方ができた。

 人の体がコンピューターなら動かすプログラムに相当するのが遺伝子。このプログラムを解読し書き換える「ハッキング」で新しい治療法を見つけようとの動きが最近、注目されている。担い手は研究機関に属さない無名の人々。ネットを駆使し、生命情報に挑む「バイオハッカー」と呼ばれる若者たちだ。

 「料理と同じ感覚でできるバイオもある」。米カリフォルニア州に住むケイ・オール(26)は、自宅のクローゼットを実験室にし、自分の遺伝子を調べて遺伝病のリスクを知った。

 昔は高価で買えなかった実験装置も今は製薬会社のお下がりがネットで安く手に入る。必要な試薬もワンクリックで発注可能。「最近は誰でも通えるレンタル実験室も増えている」とオール。

 「今10代なら生命をハッキングしている」と話すのは米マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ(57)。まだオタクの域を出ない者も多い。だが昔の同社をなぞるように「ガレージ革命がバイオでも起きる」と感じる。

 

「フォース操る」

 

 ジェダイ戦士を目指し、フォースを鍛えよ――。映画「スター・ウォーズ」の世界さながらに集中力を高めると目の前のボールが宙に浮く。しかけは脳波を簡易測定するチップを組み込んだヘッドギア。開発したのは米シリコンバレーのベンチャー、ニューロスカイだ。

 フォースは「絶対あり得ない力」の一つだった。だが実はITを使って物を操れる所まで人類は来ており、同じ原理で「体の一部のようにスマートフォンも操れるようになる」とニューロスカイジャパンの取締役、小山裕昭(45)は話す。

 「人体最後のフロンティア」といわれる脳。この柔軟で学習する人間の中枢を流れる情報をハッキングできればネットと人はいよいよ一体化し、人間の可能性も広がる。

 「プロスポーツ選手の脳の働き方も習得できそう」と話すのは国際電気通信基礎技術研究所(ATR)フェローの川人光男(59)。脳の情報を解読できるなら次は制御。ATRは脳の状態を調べ、求める状態に近づくと「できた」と本人に知らせる方法を開発した。

 初めはどうすればいいかわからないという。だが次第に上達し理想の状態に脳を誘導できる。川人はこの「脳トレ」で認知機能を鍛え、認知症予防にしようとも考える。

 体を巡る情報。これを読み出して書き換えれば新しい能力が手に入る。無論、倫理問題はある。だが人がネットと融合し機能を拡張する世界。それが現実になりつつあるのは確かだ。


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