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メモ「ツイッター/各国規制に応じる?」    

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ツイッター、揺れる「つぶやき」の自由 国の要請で閲覧制限 「検閲認めるのか」人権活動家など批判 :日本経済新聞

 ミニブログ大手の米ツイッターが、特定の国の当局から書き込み削除を要請された場合、その国では内容を非表示とする新方針を発表したことを巡り、波紋が広がっている。人権活動家などは「検閲を認めるのか」と批判。ツイッターのディック・コストロ最高経営責任者(CEO)は30日、「現地の法律を順守しつつ、書き込みを削除せずできるだけ多くの人に残しておくため」と説明し、理解を求めた。

 ツイッターが26日発表した新方針では、ある国や地域の当局から特定の書き込みやアカウントの削除要請があった場合、応じるかどうかを社内で検討。現地の法律に触れるため削除する必要があると判断した場合、利用者に知らせた上で、その国・地域では「この書き込みは非公開」といった表示に置き換える。

◆他国では閲覧可能

 従来は、当局からの要請に応じた場合、その書き込みを削除したため、世界中の利用者が閲覧できなくなった。今後は他の国・地域では引き続き閲覧できるという。

 だが、利用者は「検閲」と反発。一部は利用ボイコットを呼びかけ、アラビア語などでも書き込みが続いた。中国の著名芸術家で、昨年3カ月近く当局に身柄を拘束された艾未未氏も27日、「検閲されるのであれば、すぐに書き込みをやめる」とツイッターの自らのアカウントに書き込み、強い抗議の意思を表した。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)も同日、ツイッターのジャック・ドーシー会長あてに「表現の自由を規制するもの」と憂慮の念を示す公開書簡を送付。ツイッターが現在は利用を制限されている中国大陸への進出を検討しているのではないかとの観測を念頭に、「中国市場進出のためには、いかなる代償でも支払うということが動機なのか」と厳しく追及した。

◆中国など歓迎

 一方、ネット上の議論に神経をとがらせる中国などは新方針を歓迎する。人民日報系の日刊紙、環球時報は30日、英語版サイトに「ツイッターを批判する人は政治とビジネスを混同している」とする評論記事を掲載。「ネット上でも無制限の自由はあり得ない」とし、決定は「正常な行為だ」と評価した。タイ紙バンコク・ポストも同日、タイ情報通信技術省が新方針を歓迎したと報じた。

 30日、コストロ氏は米カリフォルニア州でダウ・ジョーンズ傘下のIT(情報技術)ニュースサイトが主催した会議に登場。新方針は国によって異なる法律の要請に対応できる仕組みを整えるためと説明した。「書き込みに対するスタンスや運営方針が変わったわけではない」と、同社が自主的に書き込み内容を検閲するのではないと強調した。

 同社の共同創業者、ビズ・ストーン氏は昨年1月のブログで「当社は全ての情報が流通するよう保っている」と強調する一方、「違法な書き込みなどは当社が削除する可能性がある」と述べ、当局の要請に応じる可能性を示していた。

 コストロ氏は新方針は中国進出を念頭に置いたものではないとも指摘。グーグルなども苦戦する中国の現状について「我々が事業を運営できる環境ではない」と述べた。

 ツイッターが「現地の法律に反していないか」を基準としたことで、米メディアの間では、「一企業が恣意的に情報を削除しているのとは異なる」と支持する論調もある。ソーシャルメディア関連の情報サイトでは「ツイッターが削除を拒否して当局がその国の全ての書き込みをブロックする事態になるより良いのではないか」との指摘もあり、ネット事業者による“検閲”のあり方を巡る議論にも発展しそうだ。

「アラブの春」でもツイッターなどソーシャルメディアが威力を発揮(昨年2月、カイロ・タハリール広場)=ロイター

(ロサンゼルス=小川義也、香港=川瀬憲司)


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