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メモ「 フランス原発事情/日本人のあり方」

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NHK 仏“全原発の廃炉に1.8兆円”  放射性廃棄物の最終処分にも、およそ2兆8000億円かかるとしています。日本でも放射性廃棄物の処分など原発にかかるコストを試算する作業が行われていて、フランスの報告書が参考になるという見方もあります。(本日のツイートです)

仏“全原発の廃炉に1.8兆円”【動画】

フランスの会計検査院は、将来的にフランス国内に58基ある原子炉をすべて廃炉にした場合、およそ1兆8000億円の費用がかかるとする報告書を公表しました。

電力供給の80%近くを原子力に依存するフランスは、東京電力の福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原子力発電のコストの検証を進めてきました。フランスの会計検査院が先月31日に公表した報告書によりますと、将来的に58基ある原子炉をすべて廃炉にして解体した場合、電力会社の試算では180億ユーロ(日本円にしておよそ1兆8000億円)の費用がかかるということです。さらに、放射性廃棄物の最終処分にも、およそ2兆8000億円かかるとしています。そのうえで報告書は、こうした廃炉の費用や原発の新規建設の費用なども踏まえ、原発依存度を含めたエネルギー政策について透明性のある議論をすべきだと指摘していて、ことし4月に行われるフランス大統領選挙でもエネルギー政策は大きな焦点となっています。また、日本でも放射性廃棄物の処分など原発にかかるコストを試算する作業が行われていて、フランスの報告書が参考になるという見方もあります。

yumikokoba 小林裕見子さんの 【 フランス民間機関が脱原発スケジュール公表 – 2033年までに全原子炉を廃炉に 】〈前編〉 | 星の金貨 再出発はどこから? : 東日本大震災 …誠に上手く話題を取り上げていますので、先のNHK報道の背景事情としてコピペします。
[フランスで盛り上がる徹底した節電による『脱』原発運動]
「私たちは反核団体ではありませんが、原子力発電はもはや限界です」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第8回〉]

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 1月3日



エネルギーの専門家とエンジニア、そして建築家のチームは、2050年までに原子力発電に依存する状態からフランスを解放したいと考えています。
選挙の年の今年、節電への訴えが左右両陣営から前向きな注目を集めています。

▽ すべては名前に込められている

昨年秋以来、フランスの組織[negaWatt ネガワット]は今後 フランスがこの国の経済とエネルギー問題をどうするか、というビジョンを協力してつくりあげるため、独自のツール・ド・フランスを開催しています。

アイデアの基は1989年に[ネガワット]の考え方を提唱した、アメリカの環境保護活動家のエイモリー・ロビンスから来ています。
この考え方は環境保全、省エネと電力需要の効率的配分を組み合わせにより構成されます。

国内電力需要の3/4を原子力発電威力発電によって賄っているフランスですが、2011年3月の福島第一原発の事故以来、省エネと電力需要の効率的配分の考え方が広く支持されるようになっています。
「私たちは反核団体ではありません。しかし、原子力発電はもはや永続的な発電手段ではありません。」
[ネガワット]の副代表、ティエリー・サロモン氏がこう語りました。

[ネガワット]が昨年開催したイベントでは、その存在感が大きくクローズアップされまし た。

▽ 視覚的表現

[ネガワット]は地下鉄の路線図のような2つのグラフを使って、そのビジョンを説明しています。



左側はエネルギー源をリストアップし、右側はエネルギーの用途を表しています – 暖房、輸送、電気のようなもの。

グラフの左側はフランスの現状。ウラン – 原子力発電(黄色のバー)、石油(紫色のバー)、ガス(黄土色のバー)グラフ上の太いバーは、採用されている発電手段の代表的なものを表しています。原子力発電や火力発電などと比較すると、再生可能エネルギーによる発電が極めてか細いものであることがわかります。

再生可能エネルギー(緑色のバー)は、火力発電の33%、原子力発電の40%と比較して、フランスの総エネルギー需要の約6%を満たしているに過ぎません。

フランスは一時間当たり1927テラワットの電力を消費しますが、 [ネガワット]の計算によると、国は2050年までに、この消費電力量を現在の半分の一時間当たり849テラワットにまでこれを減らすことが可能です。
この図では2050年時点で最も重要な発電手段はバイオマス、バイオガス、風力エネルギーを利用した再生可能エネルギーに代わり、原子力発電は消滅しています。

http://www.dw-world.de/dw/article/0,,15641172,00.html
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諸外国のニュースの翻訳を始めたころ、東京工業大学の原子力が専門の教授の発言を翻訳したことがありました。
「原子力発電をやめる、というのは感情的過ぎる決断だ。日本人はフランス人を見習うべきだ。」
その後、世論調査を行った結果、フランスでは「原発を廃止すべきだ」という意見が、全体の7割近くを占めていることが明らかになりました ( http://kobajun.chips.jp/?p=1107)。

そして今回の記事。
大統領周辺を除き、フランスでは政治思想に関係なく、国民全体が『脱原発』を目指し始めていることが明らかになりました。
前出の教授の揚げ足を取る気はありませんが、「フランス人を見習いたい」ものです。

アメリカが奴隷制度を廃止するまで、イギリスが世界中の植民地の大半の独立を認めるまで、それぞれ長い時間がかかりました。
奴隷制度が廃止されるには、リンカーンという偉大な政治家の登場も必要でした。

一方、ドイツで原発を止める直接のきっかけを作ったのは、市民25万人が参加したデモでした( http://kobajun.chips.jp /?p=1669)。
そして、フランスでも現在と将来について客観的な分析を行い、原発全廃への具体的提言を行っているのはネガワットという民間の団体。

私たち日本人に、国とマスコミが長い間行ってきた洗脳状態から、もはや脱却しなければならない時が来たことを告げたのが、3.11なのではないでしょうか?

何十年もたった日本で、国内至る所に処理できなくなった放射性廃棄物が散らばり、多くの日本人が放射線の後遺症に苦しむ中、
「あの時、ドイツでは国民が大規模デモを敢行し、イタリアでは国民投票が行われ、フランスでは民間からの提言によって、それぞれ原子力発電を全廃した。」
「なのに日本だけが『お上のなさることには逆らえない』、そういって今日の惨状を招いてしまった。」

そんな事にならないよう、今、私たちが何とかしなければなりませんね。

+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + 原発を廃炉にするのに、右も左も関係ない
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第9回〉]
ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 1月3日



[ネガワット]は2011年8月29日パリで原子力発電の終了についてのプレゼンテーションを行いました。
「フランスの原子力発電所の80% は1977年と1987年の間に完成し操業を開始しました。」
WISE(エネルギー問題に関し世界的に情報の分析・提供を行う独立機 関)のパリオフィスの代表を務め、[ネガワット]の原子力発電の専門家であるイヴ・マリニャックが述べました。
「これらの原子力発電所の平均寿命を40年と定義すれば、フランス の原子力発電は2027年に終了しなければならないことを意味します。」
マリニャックによれば、フランスは新しい原子炉を建設しない場合、2027年 から6年以内に現在の一連の原子力発電設備を段階的に廃止する必要があります。

「再生可能エネルギーが軌道に乗るまでには時間がかかりますので、原子力発電所の停止を前倒しして行うことは不可能ですが だからと言って安全性の観点から、これ以上この問題を放置することは許されません。」
マリニャックはこう述べています。

▽ タブーを破る

原子力発電を話題にすることは、フランスではタブーです。

昨年末、フランスの野党社会党と緑の党は、原子力に関する国の依存度を逆転させる運動を一緒に展開することに合意した。
彼らは2025年にはフランスの電力需要に占める原子力発電の割合 を現在の75%から50% まで削減するという共通の政策を掲げることを約束しました。
この政策は原子力発電に対するフランスの政治的コンセンサスの終了を意味し、サルコジ政権による強い批判にさらされていま す。

この政策はまた、フランスのエネルギー需要が高まっているとする主張が、まやかしであることを証明できるかもしれません。
この部分はまさに[ネガワット]が強く指摘する部分です。

「技術が進歩することによって、エネルギー需要は大幅に削減することができます。」

[ネガワット]のマーク・ジェドリツカが話してくれました。
技術の進歩には建物の断熱効果の向上、電気自動車への切り替え、職住近接の実現などが含まれます。
「私たちのスローガン『もっと節約できます!』は、フランスの人々に生活の仕方について、もう一度見直すことを提案しているのです。」
ジェドリツカはドイツの原発全廃の取り組みが、フランスの前例として生かされることになるだろう、と話しました。

彼はまた、人為的に合成されたメタンガスから発電する方法についても、学ぶべきことが多くある、と話します。
「ドイツとフランスでは政治背景が異なるものの、ドイツはこの分野でも先駆的役割を果たしています。」

フランスのムードも徐々に変化してきました。
[ネガ ワット]のキャンペーンは、今や左右両陣営から関心を集めています。

ビジネス雑誌の『シャラージュ(英語のChallenge)』は、 [ネガワット]の提案は「前向きな新たな道」であり、「発電分野における地殻変動」であり、「この方法による原子力発電の廃止」は来たる べきフランスの大統領選挙において、決定要因の一つになることは間違いない、と述べています。
〈 完 〉

http://www.dw-world.de/dw/article/0,,15641172,00.html

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 フランスの脱原発への具体的プランが、民間から提示されたことは、何ともうらやましく思います。
「お上がやったことは、お上が何とかしてくれるだろう。」
昨日も書きましたが、この考え方を捨てない限り、日本を未曾有の不幸が襲うことになりかねません。
すでに大量の核廃棄物、放射性廃棄物、放射能汚染水の行き場が無くなってしまった日本。
ここをうやむやにさせては、次以降の世代の未来はあまりに不幸です。

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