第69回ゴールデングローブ賞:作品賞、主演男優賞、音楽賞、3冠獲得し、いよいよアカデミー賞へ挑戦!
映画『アーティスト』予告編
afpbbnews さんが 2012/01/03 に公開
本格的な映画賞シーズンを迎え、モノクロの無声映画「アーティスト(The Artist)」がアカデミー賞(Academy Awards)作品賞にノミネートされるのではないかと言われている。数か月前までほぼ無名だったミシェル・アザナヴィシウス(Michel Hazanavicius)監督にとって、シンデレラストーリーとなるのだろうか?(c)AFP
2012年1月4日
白黒&サイレントで描き上げる、ハリウッド黄金期のストーリー
「今どき、白黒のサイレント映画?!」 まったくのノーマークだった作品に、そんなどよめきが起ったのは2011年カンヌ国際映画祭。あまりの前評判の良さに急遽コンペティション部門に格上げされ、あれよあれよという間に主演男優賞を受賞。その勢いを少しも失うことのないまま、本年度の賞レースに参戦している。
最新の映像技術が追い求められる現代において、監督ミシェル・アザナヴィシウスは、スクリーンに<映画の歓び>、すなわち<人生の歓び>を極めてシンプルに映し出した。本作では、CGや合成技術はおろか、色やセリフまでもが姿を消してしまっている。しかし、俳優の眉の動きが伝えるニヒルさ、視線で語る恋心、そして背中で魅せる哀愁など、私たちが頭ではなく心で感じ取ることのできる感情のエッセンスが溢れており、それが故に、本作は甘美でこの上なく美しい。
第69回ゴールデン・グローブ賞発表、無声映画『アーティスト』が最多3部門受賞 写真11枚 国際ニュース : AFPBB News
【1月16日 AFP】アカデミー賞(Academy Awards)の前哨戦とされる米映画賞、第69回ゴールデン・グローブ賞(Golden Globe Awards)の授賞式が15日、米カリフォルニア(California)州ビバリーヒルズ(Beverly Hills)で開催され、映画のミュージカル・コメディー部門では最多6部門にノミネートされていた無声映画『アーティスト(The Artist)』、ドラマ部門ではジョージ・クルーニー(George Clooney)主演の『ファミリー・ツリー(The Descendants)』がそれぞれ作品賞を受賞した。
『アーティスト』は、主演男優賞と音楽賞も受賞し3冠を果たした。一方の『ファミリー・ツリー』もクルーニーが主演男優賞を獲得して、2冠となっている。
無声映画時代へのトリビュートとされる『アーティスト』は、トーキー映画の到来でキャリアに暗雲が漂う無声映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(George Valentin)の物語。前年11月に発表されたニューヨーク批評家協会(New York Film Critics Circle)賞では作品賞と監督賞を受賞し、12日の放送映画批評家協会賞授賞式でも作品賞を受賞していた。28日に発表される全米監督組合(Directors Guild of America、DGA)賞にもノミネートされている。
外国語映画賞は、イラン映画『別離(A Separation)』が獲得し、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)の監督デビュー作は受賞を逃した。