第62回Ｈ氏賞受賞！
わたしたちのねいろがにごっている
ながいにほんごはもういらない
みじかいにほんごももういらない
これからはだれにもきづかれない
きれいでしずかなくるまになるのだ
（「化車」）
詩誌「生き事」に一挙掲載し衝撃をあたえた「化車」、宇田川新聞との共同作品「漏刻」など、長篇詩5本の驚異の大盤振る舞い。「にほんご」のさらなる高みへ――
定価2,520円（税込）
四六判並製・154頁
ISBN978-4-7837-3233-4
2011年4月刊
Reading:現代詩「Ｈ氏賞」に廿楽順治さん NHKニュースnhk.jp/N40R5eDb
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現代詩人の登竜門と言われる今年度の「Ｈ氏賞」に、５１歳の廿楽順治さんの詩集「化車」が選ばれました。
優れた現代詩を発表した新人に贈られる「Ｈ氏賞」は、「詩壇の芥川賞」とも呼ばれ、今年度で６２回目になります。賞を主催する日本現代詩人会が、３日、東京都内で選考委員会を開き、１１作品の中から選考の結果、廿楽順治さんの「化車」が選ばれました。
廿楽さんは、東京都出身の５１歳で、「化車」は１４編の散文詩からなる３作目の詩集です。表題作の「化車」という詩は、廿楽さんが幼いころに両親から聞いた戦時中や戦後の暮らしについて思い出しながら書いたということで、過去と現在の思いを複雑に変化させながら描いた表現力が高く評価されました。
受賞について廿楽さんは、「ふだん使っている情報を伝えるためのことばとは違う、ことばそのものの楽しさを感じてもらえたらうれしいです」と話しています。
朝日新聞デジタル：Ｈ氏賞に廿楽順治さん 現代詩人賞は９７歳杉山平一さん - 文化
日本現代詩人会は３日、第６２回Ｈ氏賞に廿楽（つづら）順治さん（５１）の詩集「化車（かしゃ）」（思潮社）を、第３０回現代詩人賞に杉山平一さん（９７）の詩集「希望」（編集工房ノア）を選んだ。杉山さんは歴代最高齢で受賞。賞金は各５０万円。授賞式は６月２日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで。