ニュースでは「三菱重工の神戸造船所での最後の商船の進水式、今後は潜水艦の造船に特化する」だけの報道ですが、よく吟味するといろいろな思いが想定推定できることでしょう!潜水艦だけでなく、いま大活躍の潜水探査船も含みます。現在の日本では「ちきゅう」号に次ぐ大きさでしょう。「ひゅうが」「いせ」で197m。折角の技術集団を上手く継続して行く為にも、海洋研究や海上輸送の需要拡大が必要です。
商船三井・三菱重工・パナソニック、自然エネルギー利用したハイブリッド自動車船が進水式。6月から世界航路に投入(発表資料)bit.ly/Ad3BQd pic.twitter.com/m2ArGufo
三菱重工業は9日、神戸造船所(神戸市兵庫区)で株式会社商船三井向け自動車運搬船「エメラルドエース」の命名・進水式を行った。同船は当社船舶・海洋事業の生産体制再編に伴い、同造船所で建造する商船としては最後となるもので、引き渡しは6月末の予定。
式典には船主側から商船三井の武藤 光一社長、命名・支綱切断役として本田技研工業株式会社の伊東 孝紳社長夫妻、当社からは大宮 英明社長が、関係者多数とともに出席した。
エメラルドエースは神戸造船所で建造を手掛ける第1296番船。全長約200m、幅32.26m、深さ34.52m、総トン数約6万200トンで、乗用車6,400台(標準小型車換算)を搭載して、速力約20.65ノットで航行する。また、大型の太陽光発電設備とリチウムイオン二次電池による蓄電設備を組み合わせることにより、停泊中はディーゼル発電機からの排ガスを出さない“停泊中ゼロエミッション”を実現する、商船三井初のハイブリッド電力供給システム搭載船となる予定。
当社が2010年に決定した船舶・海洋事業の生産再編方針は、世界経済危機などの影響で新造船市場が急激に縮小したことに対応するもの。高付加価値製品へのシフト、ならびに経営効率が高く需要変動に強い体制づくりを目指して、各造船拠点で得意製品分野のすみ分けと人員・設備など経営資源の有効活用を推進する。
神戸造船所は1905年の創業以来、船舶ではコンテナ船、自動車運搬船、潜水艦、深海潜水調査船などの建造を得意としてきた。同造船所はエメラルドエースを引き渡した後、商船建造機能は長崎・下関の2造船所に移管し、潜水艦や深海潜水調査船などの建造に特化することにより、さらに効率的な運営体制を整え競争力を強化していく。
パナソニックグループ エナジー社が、株式会社商船三井(以下、商船三井)と三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)と2010年1月より研究開発を進めてきた 「自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船“EMERALD ACE(エメラルド エース)”」の進水式が、本日、三菱重工業神戸造船所で行われました。本船は、本年6月に商船三井に引き渡され、全世界にわたる航路に投入される予定です。本研究開発は、国土交通省の「船舶からのCO2削減技術開発支援事業」の補助対象事業として採択されています。また一般財団法人日本海事協会の「国際海運における温室効果ガス削減技術に関する研究開発」の共同研究テーマとしての支援も受けています。
パナソニックグループ エナジー社は、HIT®太陽電池(160kW予定)とリチウムイオン電池(約2.2MWh※1予定)とを組み合わせたシステムを納入します。従来から船舶に搭載されているディーゼル発電機とのハイブリッドで電力供給を行ない、船舶全体から排出されるCO2を削減する技術の確立を目指しています。HIT®太陽電池で創られ、リチウムイオン電池に蓄えられた電力は、主に停泊中に使用されます。停泊中にディーゼル発電機を停止することで、港内での環境負荷/CO2排出量削減に寄与することが期待されます。なお、重量物であるリチウムイオン電池は船底に搭載し、固定バラスト※2とすることで載貨台数に影響を与えることがない設計となっています。
パナソニックグループは創エネ・蓄エネ両方の技術を有する企業として、今後も太陽電池と二次電池を連携した、パナソニックならではのシステムを提言してまいります。
※1実力値 ※2船体の安定を保つために船底やタンクに積むおもり。通常、商船では海水を用いるハイブリッド電力供給システムの概念図
◆船舶におけるパナソニックグループの「スマートエナジーシステム」の活用
“自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船”の研究開発(商船三井、三菱重工と共同) 甲板上のHIT®太陽電池での発電、蓄電池システムにより、CO2排出量を削減
商船三井/ハイブリッド自動車船、来年6月に竣工|物流ニュースのLNEWS
<外観デザイン>
全長約200m 幅32.26m 深さ34.52m 総トン数約6万200トン
乗用車6,400台(標準小型車換算)を搭載で、速力約20.65ノットで航行
自動車はホンダ専用なのでしょう…進水式に本田技研工業社長夫妻出席
<航行イメージ>
同船は、共同研究者である三菱重工業、パナソニック(旧三洋電機)、商船三井が開発 した太陽光発電システムとリチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッド電力給電システムを搭載する。
太陽光発電システムは、甲板上に可能な限り広面積の太陽光パネルを搭載することで、船舶では従来のシステム搭載例とは桁の違う規模の約160kW、世界最大規模の容量を確保する。
リチウムイオン電池は、実力値で約2.2MWhの電力量をもち、大洋航海中に太陽光発電システムで発電した電力を蓄え、港内では蓄えた電力で船内の電力を全て賄う。これによりディーゼル発電機を完全停止し、港内停泊中ゼロエミッションを可能する。
なお、重量物であるリチウムイオン電池は船底に搭載し、固定バラストとすることで載貨台数に影響を与えることが無い設計としている。