Quantcast
Channel: 鶴は千年、亀は萬年。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

必見!智慧得「殺菌消臭用途:40倍の効率でオゾン水生成/田中貴金属工業」

$
0
0

田中貴金属工業、従来比40倍の効率でオゾン水を生成できる白金系電極を開発。サンプル提供開始、2013年中に量産 (PDF資料)bit.ly/ImnloH pic.twitter.com/Uee3jwV8
SJNさんのツイート

2012年4月3日 TANAKA ホールディングス株式会社


世界初、田中貴金属工業が従来の 40 倍の効率で オゾン水を生成できる白金系電極の開発に成功


サンプル提供開始、2013 年中に量産を目指す 家電製品や自動車、医療施設、食品から排水処理まで幅広い分野の殺菌・消臭用途に導入可能


TANAKA ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡本英彌) は、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業株式会社(本社:東京都千代田 区、代表取締役社長:岡本英彌)が、殺菌や消臭などの用途で幅広く使われているオゾン水を、 従来技術より 40 倍高い効率で生成できる白金系電極の開発に成功したことを発表します。


今回開発した電極は、水を電気分解して高効率でオゾンを生成できる白金系電極で、1 平方 センチメートルあたり 0.1 アンペアという低い電流条件で 30 分間、水を電気分解すると、 3.6ppm(ppm は 100 万分の 1)のオゾンを生成することが可能です。従来の白金電極では、同 条件下で生成できるオゾン水が 0.09ppm であるため、生成効率が低いという問題がありました が、白金をベースとした新たな触媒層を構築したことにより、従来の 40 倍という高い生成効 率を世界で初めて実現しました。


現在、電解によるオゾン生成方式(電解法)を採用している殺菌水や洗浄水といった用途で は、この開発電極に代替することで消費電力を抑えられるため、ランニングコストを 10 分の 1 以下に減らすことが期待できます。また、排水処理や半導体洗浄といった用途では、要求事項に

応じて、電解法のほかに放電方式や光化学反応方式といった様々な生成方法が用いられています。 今回開発した電極による生成方式は、その生成効率の高さを活かして、生成効率を下げること なく、様々なオゾン生成方式に実用レベルで代替することが期待できます。


開発した電極は、チタンと白金を合金化させて新規の触媒層を 構築した電極です。陽極として使用した場合、水の電解によっ て生成される酸素の生成電位を高電位化(高酸素過電圧化)す ることができる電極で、通常の電極では起こりにくい酸素生成 反応と競合する陽極反応を高効率で起こすことができます。チ タンは酸素過電圧が高いが寿命が非常に短く、白金は寿命が長い が酸素過電圧が低いという特性を持っています。田中貴金属工業 では、相反する特性を持つチタンと白金を最適な条件で合金化 することで、両者の長所を併せ持った新規の電極触媒を構築し、 これまで実現できなかった高い酸素過電圧と長い寿命(※1)を持 つ電極の開発に成功しました。



開発したオゾン生成電極pic.twitter.com/Uee3jwV8


従来技術での課題


電解法によるオゾン生成は、現在、バルブ金属などの基体に酸化鉛を被覆させた電極や、白金無垢電極が主に工業用として使用されています。しかし、酸化鉛を被覆させた電極は電解中の剥離に よる電極寿命の低下や、有害物質である鉛の溶出などの問題があります。一方、白金無垢電極は、 オゾン生成効率が低く材料が高価であるため、コストが障害となっています。また、白金を被覆し たチタン電極も開発されていますが、これは酸化鉛のような環境問題や白金無垢材のような経済性 の問題が無い反面、十分なオゾン生成効率と電極寿命が得られないという問題があります。


このほか、代表的なオゾンの生成方式として、排水処理や半導体製造プロセスで用いられてい る放電方式(無声放電式やコロナ放電式など)が挙げられます。これは大量のオゾンを生成でき るといった特長がありますが、大がかりな装置が必要であることや、原料に酸素を使用しない場 合は汚染物質である窒素酸化物が生成されることが障害となっております。


オゾン水のあらゆる利用シーンに導入可能


オゾン水は殺菌や消臭、ウイルスの不活性化、有機物の除去などが可能な、非常に酸化力の強い物質です。常温で自然に酸素へと分解されるため、次亜塩素酸などの酸化剤と比べても安全な ため、家電製品や自動車、医療施設など身近な殺菌・消臭のほか、排水処理や半導体製造プロセ スでの洗浄など幅広い用途で使われています。(オゾン水の利用分野は図 1 をご参照)


田中貴金属工業がこのたび開発に成功した白金系電極は、オゾン水の様々な用途において、 実用レベルの生成電極として使用することができるほか、現在、オゾン水を使っていない方で も、現行技術の代替として活用することができます。この電極の特長は次の通りです。


␣ オゾン生成効率が従来の白金電極より40倍高い

␣ 従来の白金電極に比べて低エネルギー条件下でオゾンを生成することができるため、ランニングコストを 10 分の 1 以下に減らすことが期待できる ␣ 水からオゾンを生成させるため、窒素酸化物を副次的に生成しない

␣ 鉛などの有害物質を含まないため、食品や医療関連の用途にも安心して使用できる

␣ 比較的小さな装置で生成可能


田中貴金属工業では引き続き、この電極の長寿命化や品質安定化などの技術改良を進めなが ら、当面はサンプル提供を行い、2013 年中に量産化することを目指します。


(※1)当社の通電耐久試験の結果、1 平方センチメートルあたり 0.1 アンペアの通電で、 1,000 時間以上の寿命を確認した(100Ah/cm2 以上)


≪図 1≫ オゾン水の利用分野(例)

少量利用

消臭 : 医療施設、自動車・列車、ホテル、居住空間(冷蔵庫などの家電) など 殺菌 : 医療施設、食品・食品工場、農業、一般家庭での手洗い など 空気清浄 : 医療施設、自動車、居住空間 など 清掃 : 公衆トイレ、洗車、床(ビルなど) など

大量利用

排水処理 : 上下水道、産業排水、埋立地浸出水 など 洗浄 : 半導体製造プロセス、ペットボトルやプラスチックなど食品容器 など 電解合成 : 過酸化物の電解合成 など


****************************************

■TANAKA ホールディングス株式会社(田中貴金属グループを統括する持株会社) 本社:東京都千代田区丸の内 2-7-3 東京ビルディング 22F 代表:代表取締役社長 岡本 英彌 創業:1885 年設立:1918 年資本金:5 億円 グループ連結従業員数:3,456 名(2010 年度)

グループ連結売上高:8,910 億円(2010 年度) グループの主な事業内容:貴金属地金(白金、金、銀 ほか)及び各種工業用貴金属製品の製造・

販売、輸出入及び貴金属の回収・精製 HP アドレス:http://www.tanaka.co.jp

■田中貴金属工業株式会社 本社:千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング22F 代表:代表取締役社長 岡本 英彌 創業:1885 年設立:1918 年資本金:5 億円 業員数:1,532 名(2010 年度)売上高:8,654 億円(2010 年度) 事業内容:貴金属地金(白金、金、銀ほか)及び各種工業用貴金属製品の製造・販売、

輸出入及び貴金属の回収・精製 HP アドレス: http://pro.tanaka.co.jp

田中貴金属グループは 1885 年(明治 18 年)の創業以来、貴金属を中心とした事業領域で 幅 広い活動を展開してきました。2010 年 4 月 1 日に TANAKA ホールディングス株式会社を持株 会社(グループの親会社)とする形でグループ再編が完了しました。ガバナンス体制を強化す るとともにスピーディな経営と機動的な業務執行を効率的に行うことにより、お客様へのより 一層のサービス向上を目指します。そして、貴金属に携わる専門家集団として、グループ各社 が連携・協力して多様な製品とサービスを提供しております。

国内ではトップクラスの貴金属取扱量を誇る田中貴金属グループでは、工業用貴金属材料の開 発から安定供給、装飾品や貴金属を活用した貯蓄商品の提供を長年に渡り行ってきました。今 後も貴金属のプロとしてグループ全体で、ゆとりある豊かな暮らしに貢献し続けます。

田中貴金属グループの中核 8 社は以下の通りです。

・TANAKA ホールディングス株式会社(純粋持株会社)・田中貴金属工業株式会社 ・田中貴金属インターナショナル株式会社・田中貴金属販売株式会社 ・日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社 ・田中電子工業株式会社 ・田中貴金属ビジネスサービス株式会社・田中貴金属ジュエリー株式会社

****************************************


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

Trending Articles