JFEスチール、KELKと北大、排熱を利用したゼ―べック効果による熱電発電技術の研究開発を開始。東日本製鉄所内に出力10kWの熱電発電システム設置。最終目標は100kW級での実用化(発表資料)bit.ly/J3VdI7 pic.twitter.com/rXSdMF2l
当社はこのたび、株式会社KELK(社長:武知弘明、本社:神奈川県平塚市、以下「KELK」)、国立大学法人北海道大学(エネルギー・マテリアル融合領域研究センター、センター長:秋山友宏)と共同で、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の省エネルギー革新技術開発事業として、2011年度に採択された「製鉄プロセスにおける排熱を利用した熱電発電技術の研究開発」を開始しました。
熱電発電技術は、異なる金属または半導体に温度差を設けると電圧が発生する「ゼーベック効果」(図1参照)を利用して熱から電気を生み出す技術で、発電時のCO2排出が全くないクリーンな発電です。本研究開発では、KELKが開発した世界最高クラス性能(出力密度1W/cm2)の熱電変換モジュールを用いて、製鉄所の未利用排熱からの発電を試みます。24時間操業の製鉄所には排熱が常に存在するため、熱電発電は昼夜・天候によらず、年間を通して安定した電力を安価に得られる可能性があります。本技術を様々な工場排熱に適用すれば、省エネルギーやCO2排出の削減に効果を発揮するものと期待されます。
2012年度内に当社東日本製鉄所(京浜地区)の連続鋳造設備に最大出力10kWの熱電発電システムを設置(図2参照)し、スラブからの輻射熱を利用した発電の実証試験を実施します。発電性能や耐久性を確認するとともに、システムのLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)評価も行い、最終的には100kWクラスでの実用化の目処をつける計画です。
当社は今後も更なる省資源・省エネルギーに資する生産プロセスや商品の開発を通じて、地球環境保全に貢献してまいります。
【図1】「ゼーベック効果」概念図
【図2】連続鋳造設備への熱電発電システム設置イメージ
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