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必見!智慧得(324)その2「杉本博司/NY茶室”今冥土”」

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情熱大陸「千宗屋」に出て来た草屋監修の杉本博司の「今冥土」です!

写真も芸術も茶道も、頭の中に捏造する「モノ/価値」なのだそうです…

橋本麻里  橋本麻里    本日発売の『芸術新潮』1月号で、杉本博司さんがNYに作った茶室「今冥途」のレポート記事を書いています。10ページとボリュームありますが、『芸術新潮』の公式サイトでチラ見せ(肝心なところが見えないw)していますので、ご興味ある方はどうぞ。

 

最新号立ち読み|芸術新潮|新潮社

Amazon.co.jp: 芸術新潮 2012年 01月号 [雑誌]: 本

芸術新潮 2012年1月号(2011/12/24発売)
定価1,400円(税込)
JANコード:4910033050124
©Estate of Ben Shahn / VAGA, New York & SPDA, Tokyo, 2011
小特集

現代美術激戦区に
口を開いた異次元への通路、
彼岸へ誘う杉本博司の
NY茶室

ガゴシアン、マシュー・マークス、ペイス、メアリー・ブーンなど、世界にその名を轟かせる現代美術ギャラリーが鎬を削るNY、チェルシー地区。杉本博司がスタジオを構えるのもその一角、20世紀初頭に印刷工場として使われていた建物だ。2011年10月、杉本スタジオから知己のアーティストやギャラリストらへ届けられたのは、拡張したスタジオに新設された、ある施設への招待状だった。現スタジオから最上階へつながる、小さな階段を上るとそこには──。 

橋本麻里[はしもと・まり ライター]
撮影……小野祐次

茶室の二方を囲む障子を閉めると、また新しい空間が出現する。縦方向のみでも曲がらないよう、ステンレススティールフラットバーで強度を出した桟、木材の膨張・収縮に耐えるワーロン紙(和紙を樹脂で挟んである)で構成された特別な障子は、杉本氏の率いる新素材研究所が実用新案登録をしたものだ。

 2008年秋、投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻に端を発した世界的な金融危機は、NYの現代美術界に寒風を吹き込み、少なからぬギャラリーが店を畳むことになった。自らのスタジオの隣に生じたこの「リーマン」物件を借り増しして、杉本博司氏が何やら妙な建築工事を進めているらしい、という話が聞こえてきたのは2009年のこと。それが2011年秋、めでたく竣工に漕ぎ着け、お披露目されるとあっては駆けつけないわけにいかない。

 ガゴシアン、ペイス、メアリー・ブーンなど、現代美術ギャラリーのビッグネームが軒を連ねるチェルシー地区。20世紀初頭に印刷工場として建設され、現在はギャラリーやオフィスが入居するクラシックなビル(手動操作のエレベーターは運転員つき!)の11階に、杉本氏のスタジオがある。暗室作業から作品の検品、スポッティング、マウント、各種機材の開発まで多彩な業務をこなし、ひしめく工作機械だの大判作品だのを保管しておく倉庫代もバカにならないと、リーマンショック後にギャラリーが退出した隣室を確保した。倉庫になるはずだったこの物件は、11階から最上階の12階にまたがるメゾネット。ところがいかなる霊感の雷撃が下ったものか、杉本氏はそこに「実験装置」を作ることに決めた。茶室である。(続きは本誌でお楽しみください)

マンハッタンが夕景に沈む灯ともし頃。明かりを入れた釣灯籠は、織田信長が本能寺で自刃する前年、天正9年の年紀が入った、京都・嵯峨野の二尊院のもの。寄付床には繊細、端麗な秘蔵の《文殊菩薩像》(鎌倉時代)をかけ、隋時代の青銅製の水瓶を置いた。

[右]本床のしつらえ。古い銀屏風で表具した源頼朝の息子貞暁の筆跡に、古代中国の玉璽。

[左]18世紀フランスの医学解剖図を掛け物に仕立て、太平洋戦争時の陶製手榴弾を花入れに。

杉本博司
1948年生まれ、現代美術作家。文楽のプロデュースから建築までジャンル横断的に活躍中。2012年1月に著書『アートの起源』を小社より刊行、茶室について自身の筆で論じる。3月31日からは原美術館で「杉本博司 ハダカから被服へ」展(〜7月1日)、同じく3月31日からシアター・イメージフォーラムで中村佑子監督によるドキュメンタリー映画『はじまりの記憶 杉本博司』の上映も。


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