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メモ「総合診療医/厚生労働省」  

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 テレビの番組にもなった具合に、世の関心度は高まっていました。総合的に判断する医術は、相当の高い技能と経験も必要でしょうが、医者の不足して困っている地方では、専門医では対応できないことの方が多い様に思います。当然に医者になるには、全般的な素養を教育されているのですが、現場での判断を的確にすることで、たらい回し的な無駄がなくなり、結果として、患者は勿論のこと、医療費全体の省エネとなることでしょう! やっと動き出したかとの感有りです。

厚労省、「総合診療医」育成を検討 在宅医療の柱に 専門医偏重を是正 :日本経済新聞

 厚生労働省は多様な病気に対応できる「総合診療医(仮称)」を育成する制度の検討に着手した。国家試験合格後、2年間の臨床研修を終えた医師を対象に、3年程度の特別な研修を課したうえで総合診療医と認める案が有力だ。2018年度をメドに現場に投入することを目指す。医師の専門志向が強まるなか、地域医療の現場で不足している幅広い診療能力を持つ医師の養成を進める。

 総合診療医は様々な症状の患者を自ら診療するほか、専門的な処置が必要と判断すれば大病院に紹介する「医療の入り口」の役割を担う。診断能力の高い総合診療医がかかりつけ医として定着すれば、どの診療科に行けばよいのか迷う患者が少なくなり、受診や検査の無駄が減る。軽症なのに最初から大病院に駆け込む患者も減り、医療費の効率化につながる。

 厚労省が近く開く検討会で、総合診療医について本格的な議論に入る。日本医師会や学会などの意見を踏まえ、12年度中に制度の詳細を固める方向だ。医療機関の準備や医師の募集に時間が必要なため、育成が始まるのは早くとも15年度になる見込み。総合診療医の登場は18年度以降になる。

 医師は2年間の臨床研修後、数年の専門研修(後期臨床研修)を経て専門医に認定される。この専門研修制度のなかで、総合診療医を育成していく。医師の専門医志向が強まっているが、一定数の医師が必ず総合診療医になるように認定数などを調整していく。

 総合診療医の創設を検討するのは、高齢化で医療の重心が病院から在宅へと移るなか、どんな症状にも柔軟に対応できる医師への需要が高まっているためだ。厚労省は来年度の診療報酬改定の柱に在宅医療の強化を掲げており、病院のベッドに頼らない医療体制を整えていく方針。在宅医療の将来の担い手として、総合診療医を位置付けたい考えがある。

 厚労省はこれまでも総合的な診療ができる医師の育成を探ってきた。だが、「患者が専門医の診察を受けにくくなる」「医療費削減ありきだ」などの反対があって広がらなかった。このため、総合診療医を創設しても、最初から専門医の診察を受けることも可能にするなど、患者の権利に十分配慮する方向だ。

 厚労相の諮問機関である社会保障審議会医療部会が昨年末にまとめた意見書では「総合的な診療を行う医師を養成し、専門医との役割分担を行う必要がある」と明記。具体的な検討を進めることで一致した。

 ただ「総合的な診療を行う医師」の定義や育成方法で関係者の意見に隔たりがあり、厚労省は時間をかけて合意を目指す姿勢だ。


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