あまり一触即発的な危機をあおってもいけませんが、戦前なら既に小競り合いが始まっていてもおかしくない状況です。しっかりと世界に対して尖閣諸島所有の正当性をアピールし、如何に中国が理不尽な拡張主義をアジアでとり始めているかをアピールせねば成りません。しかし、この記事にある様に、今直ぐには脅威に成る戦力ではなく、外交力で問題を棚上げにしておくべきでしょう。但し交渉の前提としては、現実のパワーオブバランスを示した上で、進めて行くべきでしょう。日本でも深く静かにパワーアップしている様です。
中国初の空母は脅威か 尖閣対応、あらゆる事態 視野に :日本経済新聞
中国初の空母「遼寧」が9月下旬、正式に配備された。以降、自信を深めたかのように中国の海上監視船、海軍艦船が尖閣諸島付近や沖縄近海を頻繁に航行し、日本への圧力を強めている。遼寧は日本にとってどこまで脅威なのか。…
…現代の戦争で空母は時代遅れになりつつあるが、中国は「世界の大国で空母を持たないのは中国だけ」(政府幹部)と保有にこだわってきた。…結論からいえば、現時点では脅威にならない。空母は自らを護衛する巡洋艦や潜水艦、早期警戒機などとグループで作戦行動をとらなければ、威力を発揮できない。ところが中国の場合、他の艦船などと情報のやりとりをするデータリンク・システムの整備が遅れているのだ。…中国は空母から飛ばす戦闘機「J15」も開発途上で、使えるのはヘリコプターしかない。中国が遼寧をあえてヘリ空母として実戦投入したとしても、海上自衛隊や米軍が潜水艦から発射する魚雷や巡航ミサイルで撃沈ないし航行不能にすることは難しくはない。
日本の防衛省・自衛隊は既に対策を講じている。平成16年版の「防衛計画の大綱」では、4個隊・計16隻としていた海上自衛隊の潜水艦を、平成22年版新大綱では6個隊・計22隻に増強。最新型潜水艦「そうりゅう」型を順次、9隻まで増やす。
…多数の中国人が上陸して実効支配した場合、米国は尖閣諸島の防衛義務を負わなくなるとの解釈も成り立つ。防衛省幹部は「仮に日本の離島がいったん奪われたら、奪回する一義的な責任は日本にある」と強調する。空母に目を奪われることなく、相手の持つすべての能力を視野にいれ、自ら国を守る覚悟と忍耐が問われる。=敬称略(高坂哲郎)
以上は日経の記事サマリーです。全文はタイトルURLからどうぞ)
参照:過去の私のコピペブログです…
必見!智慧得(759)「そうりゅう型潜水艦 /海上自衛隊観艦式」
ぱんだ とらんすれーたー : 海外「何か日本が新型潜水艦作ったらしい」 そうりゅう型潜水艦 海外の反応
そうりゅう型は通常動力(ディーゼル・スターリング・エレクトリック方式)型潜水艦であり、日本の海上自衛隊(JMSDF)向けに三菱重工と川崎造船によって建造され、おやしお型潜水艦の次級となっている。
そうりゅう型潜水艦1番艦である「そうりゅう(SS-501)」は2005年3月より建造が開始され2007年12月に進水、2009年3月より実戦配備された。2番艦である「うんりゅう(SS-502)」は2006年3月より建造が開始、2008年10月に進水、2010年3月に実戦配備が完了した。また、3番艦「はくりゅう」は2007年2月に起工、2009年10月に進水、2011年3月に配備される予定となっている。このほかにも、2012年(けんりゅう)、2013年、2015年にも続々と新型潜水艦が毎年の様に配備される予定だ。
この潜水艦の排水量は2,900トンとなっており、日本では16SS計画と呼ばれている。この「そうりゅう」や「うんりゅう」の名の由来は、元々は第二次世界大戦における空母に因み、蒼龍(そうりゅう)の場合は第二次世界大戦において真珠湾攻撃に加わった空母である。これら2隻の潜水艦は、現在、日本の海上自衛隊呉軍港の第1潜水隊群第5潜水隊に所属している。
そうりゅう型はおやしお級潜水艦の流体力学を元に設計されている。
そうりゅう型はおやしお型潜水艦の流体力学を参考に設計されており、海上自衛隊における潜水艦では最も巨大な潜水艦となっている。船体は高張力鋼によって造られ、ソナーの反射を抑える為に特殊な塗料が施されている。また、艦全体に吸音タイルが取り付けられたことで、静粛性は大幅に向上し、X舵を採用した事で水中での運動性も高まっている。まさにこの潜水艦は最先端の技術を駆使して設計・建造されたのだ。
また、従来の通常動力型潜水艦(ディーゼル・エレクトリック方式)の弱点であった水中における航行時間も、スターリングエンジンを取り付けたことで飛躍的に上昇し、水中において優れた運動性を発揮する手助けとなっている。ソナー自体も改良された新型が配備され、潜望鏡も改良されている。
そうりゅう型の全長は84メートル、幅は9.1メートル、吃水(水面から船体最下部までの長さ)は8.4メートルとなっており、基準排水量は2,950トンだが水中においては4,200トンにもなる。速度においては、水上では13ノットとなっているものの、水中では20ノット以上で航行可能であり、6.5ノットで航行した場合、最大で6100キロという長大な航続距離を誇っている。(注:真偽不明)
「そうりゅう」には89式長魚雷を発射する533mm魚雷発射管が6基とハープーン(UGM-84)対艦ミサイルが装備されており、このハープーンミサイルの射程は124キロ、速度は864キロとなっている。89式長魚雷は有線誘導が可能なアクティプ・パッシブソナーを採用しており、最大で130キロで50キロ先の標的を攻撃し、弾薬は高性能炸薬 267 kg分を搭載可能である。(注:wikiだと最大射程50キロ、最高速度102キロとかだった気がする)
レーダーはZPS-6F型を装備し、ソナーは、艦首型アレイと側面型アレイと曳航型アレイからなるZQQ-7が搭載されている。
そうりゅうは基本的にディーゼル発動機によるエンジンを動力としており、川崎12V25/25SBディーゼルエンジンと川崎/コックムス4V-275R MkIIIスターリング機関4基で構成されており、水上では2,900、潜航中は6,000kwの出力を発揮する。
この潜水艦は、スウェーデンのコックムス社の協力の下、海上自衛隊初のスターリングエンジン搭載の潜水艦である。スターリングエンジンは振動を利用した機関であり、コックムスの非大気依存推進システムによってバッテーリーの消費を大幅に抑える事で、潜水艦の水中での活動を飛躍的に高める事が可能となる。