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手塚治虫さん:未発表作を発見…中学同級生が６０年保管− 毎日ｊｐ(毎日新聞)
の未発表作品。後の作品でおなじみのキャラクター「ヒゲオヤジ」（右）も登場＝共同
漫画家の（１９２８〜８９年）が終戦直後の１０代後半に描いた未発表作品が、２日までに見つかった。手塚さんから譲り受けた中学時代の同級生が６０年以上保管していた。今春、東京都内の古書店に出品されたのを手塚プロダクションが入手し、手塚さんの作品と確認した。
作品は、戦争が終わり漫画を描ける自由を手にした解放感にあふれている。闇市や食糧不足など当時の社会問題を題材に風刺も効かせている。手塚プロは「存在すら知らなかった。デビュー直前に描いた可能性もあり、漫画史的に極めて貴重な資料だ」としている。（共同）
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日本を代表する漫画家の手塚治虫さんが、デビュー前後の昭和２０年か２１年ごろに描いたとみられる未完成の漫画が新たに見つかり、手塚作品の軌跡を知ることができる資料として注目されています。
見つかったのは、終戦後の日本社会を風刺した喜劇風の漫画で、「ペテン大學」の「オーソレミオ教授」というキャラクターが、食糧難を解決しようとするストーリーです。Ｂ４サイズの紙の裏表に合わせて１９ページ描かれていますが、物語は途中で終わっています。
手塚プロダクションによりますと、ことしの春、オークションに出されているのを関係者が見つけ、購入して作風や筆跡などを調べた結果、本人のものだと分かったということです。また、闇市やデモなどが描かれていることから、手塚さんがデビューする前後の昭和２０年か２１年ごろに描かれたものとみられるということです。
漫画には、後の手塚作品に頻繁に登場するキャラクターの「ヒゲオヤジ」の姿も描かれていました。
手塚プロダクションの森晴路資料室長は「社会情勢を風刺する姿勢がデビュー当時から見て取れる。ペン慣れしていて、すでに完成された才能をうかがわせ、手塚作品の軌跡を知ることができる資料だ」と話しています。