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良品計画、営業最高益に 3〜11月3割増 秋物衣料の販売伸びる 粗利益率改善も寄与 :日本経済新聞
総合雑貨店「無印良品」を展開する良品計画の2012年3〜11月期の連結営業利益は、160億円弱と前年同期に比べ3割近く増えたもようだ。3〜11月期としては最高益になる。素材にこだわった秋物衣料の売れ行きが良かった。利益率の高い衣料・雑貨部門の売り上げ比率が上昇し、利益率が向上した。
気温が低下し秋物衣料の販売が伸びた(東京・有楽町の店舗)
売上高に当たる営業収益は5%程度増え、1400億円前後となったようだ。既存店売上高は前年同期を2%強上回った。新規出店も上積み要因で、9〜11月は国内で12店舗を出店した。
衣料品では、着心地の良さを追求したウール製品や南米ペルーの「アルパカ」の毛を使ったセーターなどが好調だった。価格は3980〜5980円程度と、ユニクロなどの商品に比べると安くはないが、原料生産地を紹介する冊子やポスターを作製して商品性をアピール。「自然の風合いを求めたい」「品質に納得したものを使いたい」といった、消費者心理の高まりに対応した。
スーツケースなど旅行用品の売れ行きも堅調だった。食品部門はスナック菓子などが苦戦して前年実績を下回った。
3〜11月期の売上総利益率(粗利益率)は前年同期の46%から、1ポイントほど改善したとみられる。衣服・雑貨部門の売上総利益率は50%超と、生活雑貨や食品などと比べて高く、同部門の構成比が高まったことが利益率の改善に寄与した。
アジア事業では、9月に反日デモの影響で中国の半分の店舗(24店)を臨時休業させた。通常営業に戻った後も地方店舗では不買運動などで売り上げが伸び悩んだ。
ただ、中国事業は2カ月遅れの1〜9月期を組み込むため、良品計画の3〜11月期の連結業績に与える影響は小さかった。
13年2月期通期の連結営業利益はいまのところ前期比26%増の194億円を見込んでいる。9月以降の中国事業の変調を織り込んでも、予想を超える増益になる可能性がある。