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memo ∞ 「顧客の動きを映像から推定 監視カメラの解析技術、市場調査に応用/慶大とパナソニック」 

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慶大とパナソニック、顧客の動きを映像から推定 監視カメラの解析技術、市場調査に応用 :日本経済新聞

 慶応義塾大学の青木義満准教授はパナソニックと共同で、監視カメラで撮影した映像から人だけを検出し、その動きをリアルタイムに推定する解析技術を開発した。コンビニエンスストアやスーパーでの陳列棚の情報と組み合わせれば、消費者がどの商品の前で立ち止まり手を伸ばしたかなど、購入に至る過程を詳細に知ることができる。マーケティングに活用できるとみており、数年内に実用化する。

 まず人を検出するため映像の中から個人差や姿勢によって見え方に変化が少ない頭から肩にかけた形状の画像を探す。

 人が映った画像サンプル100枚分のデータをもとにすれば、検出率80%の確率で人を検出できることがわかった。従来は四角いフレームで人をとらえていたが、この方法だと画像サンプルが2万枚は必要だった。人を検出する処理速度も30分の1以下となった。

 次に人の体を5つの部位に分け、頭から肩にかけての部分と、胴体や脚との位置関係から、立っていたり、前に傾いたり、しゃがんでいたりと、店舗内でよくみられる動きを推定する。肩の位置と向きから腕の動きを割り出せるほか、手先の動きも検出できるため、陳列棚のどの商品に手を伸ばしたかがわかる。

 従来の解析技術で人の動きを推定しようとすると、体の各部位をそれぞれモデル化しなければならず、大量のデータを蓄積して処理する必要がある。リアルタイムでの対応は難しかった。

 研究グループは、現在、パナソニックの施設内で実証実験を進めている。人が様々な服装をしていたり、複数の人が重なって映像に入り込んでいたりするなど、より複雑な状況でも正確に動きを検知できるように改良している。2013年度にも基礎研究を終える予定。

 監視カメラの映像をマーケティングにも活用する技術では、NECが性別や年齢などの抽出を試みるなど、研究開発が盛んになっている。


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