Quantcast
Channel: 鶴は千年、亀は萬年。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

memo ∞ 「藻類を活用した高付加価値油脂の研究開発/三井物産 & 米Solazyme,Inc.」 

$
0
0


藻から高機能油脂 三井物産、米社に開発委託  :日本経済新聞

 三井物産は藻類にでんぷんを与えて高機能油脂を生産する事業に乗り出す。肌に優しい高級洗剤などに使う特定の油脂を作る藻類の開発を米バイオベンチャーに委託。4年後をメドに製造技術を確立し、世界各国の日用品・化学品メーカーなどに販売する。高機能油脂はパームなど原料の栽培地域が東南アジアに限られ、容易に増産できない問題があった。

 三井物産は、藻類から様々な油脂や燃料を商業生産している米ソラザイム(カリフォルニア州)と研究開発の委託契約を結んだ。今後4年で合計18億円の研究開発費をソラザイムに支払い、特定の成分(脂肪酸)を多く含む高機能油脂をつくる3種類の藻類を開発してもらう。

 1つ目が潤滑油に添加する油脂で、どのような温度の下でも潤滑油の性質を安定させることができる。2つ目が家庭用洗剤などに使う界面活性剤の原料油脂。肌荒れしにくく泡立ちもなめらかになる。最後がポリプロピレンなど合成樹脂に混ぜて加工・成型を容易にする油脂だ。こうした高機能油脂をつくる3種類の藻類の開発にソラザイムが成功すれば、三井物産は全世界(ブラジルを除く)での独占使用権を獲得できる。

 パームの種などから微量の特定成分を抽出する現在の生産方法に比べ、コスト面でも有利になると三井物産は見ている。同社が次世代事業創出のため昨秋新設した投資制度の最初の案件となる。

ニュースリリース

三井物産株式会社     

ニュースリリース | 米Solazyme,Inc.と藻類を活用した高付加価値油脂の研究開発委託契約を締結 - 三井物産株式会社#mce_temp_url#

2013年2月7日

三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:飯島彰己、以下「三井物産」)は、米国Solazyme, Inc.(以下「ソラザイム社」)と藻類を活用した高付加価値油脂製造の研究開発を行うことで合意し、2013年2月6日に研究開発委託契約を締結しました。本研究開発では、三井物産が総額18億円の研究開発費を4年間に亘って投資し、藻類から高付加価値油脂の製造技術確立を目指します。

潤滑油添加剤や樹脂添加剤などに使用される高付加価値油脂は通常、パーム(油やし)、ココナッツなどから製造されますが、原料作物の栽培地域が限定されるため、産出量には構造的な制約があります。本研究開発では、必要とする油脂成分のみを選択的に製造する技術を確立し、将来需要の拡大が見込まれる用途に、高付加価値油脂を安定的に供給することを目標としています。

ソラザイム社は、バイオテクノロジー分野で先進的な技術を保有する企業で、藻類を使った油脂製造に関しては、既に燃料用途や化粧品用途で技術を確立し、商業化に成功しています。また、必要な油脂成分のみを選択的に製造する技術力を生かし、化学市場への事業展開を検討しています。

三井物産は、持続可能な社会づくりのため、原油やガスなどの化石資源に加え、糖、油脂などのバイオマス資源を原料とした、環境負荷の低いグリーンケミカル・バリューチェーンの構築に取組んでいます。今回開発を行う高付加価値油脂の商業生産に成功した後は、当社が出資する油脂化学品製造会社PALM-OLEO社(マレーシア)の原料として活用するなど、油脂化学品市場(粗原料換算推定2兆円)への供給を推進していきます。また、三井物産は、今回の研究開発の取組みを基盤とし、将来的には化学品や工業用途向け高付加価値油脂の製造事業についても検討していきます。

三井物産は、2012年10月に長期的な視野に立ち「新たなビジネスの創造」へ取組むことを目的として『イノベーション推進案件』制度を新設しました。同制度では、将来を見据えた次世代ビジネスの創出に向け、従来の投資基準とは異なる新たな基準を設けており、本件はその第一号案件となります。

ソラザイム社概要

<colgroup><col style="width: 200px;" /><col /></colgroup> 正式名称 Solazyme, Inc.
ソラザイム インク 所在地 米国カリフォルニア州 設立年月 2003年 代表者 Jonathan S. Wolfson, CEO
ジョナサン S ウォルフソン 社長 事業内容 藻類を活用した燃料、化粧品、化学用途向けの油脂の開発・製造

藻類を活用した油脂の製造から最終製品までの流れ

藻類を活用した油脂の製造から最終製品までの流れ



ご注意:
本発表資料には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた仮定、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスクや不確実性及びその他の要素を内包するものです。かかるリスク、不確実性及びその他の要素によって、当社の実際の業績、財政状況またはキャッシュ・フローが、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。こうしたリスク、不確実性その他の要素には、当社の最新の有価証券報告書、四半期報告書等の記載も含まれ、当社は、将来に関する記述のアップデートや修正を公表する義務を一切負うものではありません。また、本発表資料は、上記事実の発表を目的として作成されたものであり、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為を目的として作成されたものではありません。

お問い合わせ先

三井物産 広報部 瀬良裕一郎
TEL:03-3285-7562
FAX:03-3285-9819

お問い合わせフォーム別ウィンドウで開きます

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1727

Trending Articles