2012.1.29朝日新聞に「地熱発電 熱い期待…福島地域支える新産業」の記事あり、調べましたが無料のWebでは記事出て来ず断念、日経テックオン関連掲載有りコピペします。
土湯温泉は150度が噴出していますが、もっと低温の温泉でも機能する方式を採用できるようです。沸点の低いアンモニアを使用し、通常の地熱発電の様に大規模に深く掘らない方式で、現在の温泉への影響も少ないようです。
この温泉は元々は地熱発電への反対が主流であったようですが、311以後の衰退にて業者も少なくなって来ており、復興の目玉として、この計画に積極的になったものです。…これが実証されれば、他の事例とともに、各地の温泉地を「小規模地熱発電」で潤せるはずです。余裕があれば他地区への供給もできることで「地元への集金=復興資金捻出」が可能です。日本全国で広がれば、原発の数基分は出来てしまうのではないでしょうか…全国の有力地の地熱発電を完成すれば原発20数基分は出来るとのことですから。
JFEエンジニアリングなど、福島市土湯温泉町における温泉バイナリー発電の事業化調査に着手 - エネルギー - Tech-On!
JFEエンジニアリング(本社東京)、湯遊つちゆ温泉協同組合(福島市)、宝輪プラント工業(本社盛岡市)は、環境省から「平成23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務」を受託し、福島市土湯温泉町における温泉バイナリー発電の事業化へ向けた調査業務に着手した。
土湯温泉町では、東日本大震災と原子力発電所事故の影響で地域経済を支える観光産業が大きな打撃を受けており、早期復興による地域経済の活性化が急務。一方で被災地において再生可能エネルギの導入を加速し、地球温暖化に配慮した復興を目指す環境省の思惑もあり、今回の調査業務への着手が決まった。同業務では、温泉の未利用分の熱エネルギを使う温泉発電を導入して、エネルギの地産地消でモデルとなる地域の実現を目指す。
湯遊つちゆ温泉協同組合が所有する源泉から噴出する約150℃の温泉資源(蒸気)の活用を念頭に置く。これに、高温流体の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させタービンを回すバイナリ発電設備を組み合わせる(図)。そうした発電事業の実現を目標に、調査・調整を実施する。
湯遊つちゆ温泉協同組合は、同業務の全体とりまとめと地域社会との調整を担当。宝輪プラント工業は、坑井(こうせい)利用計画および資源量調査を主導する。JFEエンジニアリングは、温泉発電設備の設計・検討を受け持つ。3者は、調査業務の成果を基に、おおむね2年後に500kW級の発電事業の開始を目指す。将来的には1000kW級に拡大し、土湯温泉の電力需要を全て賄うことを目標とする。
JFEエンジニアリング>ニュースリリース2012年>福島県土湯温泉における温泉バイナリー発電の事業化調査に着手
2012年01月27日湯遊つちゆ温泉協同組合
有限会社 宝輪プラント工業
JFEエンジニアリング株式会社 福島県土湯温泉における
温泉バイナリー発電の事業化調査に着手 湯遊つちゆ温泉協同組合(福島県福島市、理事長:渡邉久)、有限会社宝輪プラント工業(岩手県盛岡市、社長:浦川浩二)およびJFEエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、社長:岸本純幸)の申請者三者は、このたび、環境省より「平成23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務(以下、本業務)」を受託し、福島県福島市土湯温泉町における温泉バイナリー発電の事業化へ向けた調査業務に着手しました。
土湯温泉では、東日本大震災と原子力発電所事故の影響で地域経済を支える観光産業が大きな影響を受けており、早期復興による地域経済の活性化が急がれています。こうした中、地域復興と安心して住み続けられるまちづくりのために設立された土湯温泉町復興再生協議会(会長:加藤勝一)は「土湯温泉町復興再生計画」を策定し推進しております。一方、環境省では、被災地において再生可能エネルギーの導入を加速し、地球温暖化に配慮した復興を目的として調査検討を実施しています。
本業務は、その施策のひとつとして、温泉の未利用分の熱エネルギーを使う温泉発電を導入し、エネルギー地産地消のモデル地域づくりの実現を目指すものです。
本業務においては、湯遊つちゆ温泉協同組合が所有する源泉から噴出する約150℃の温泉資源を利用し、環境負荷の低いバイナリー発電設備※を用いた発電事業を目指して、調査・調整を実施します。
湯遊つちゆ温泉協同組合は、本業務の全体とりまとめ及び地域社会との調整を行います。有限会社宝輪プラント工業は、土湯温泉をはじめ各地の源泉坑井の建設・保守・管理に携わってきた知見を活かし、坑井利用計画および資源量調査を主導します。JFEエンジニアリング株式会社は、再生可能エネルギー分野における数多くの実績を活かし、温泉発電設備の設計・検討を担当します。
三者は、本業務の成果を基に、概ね2年後に500kW級の発電事業の開始を目指します。また、将来的には1000kW級に拡大することで、土湯温泉の電力需要を全て賄える規模の発電事業の実現を目標としています。
三者は、本業務を通じて、再生可能エネルギーを用いたまちづくりの先進事例を実現し、被災地の復興再生ならびに国内各地の地域活性化に貢献してまいります。 ※バイナリー発電設備 高温流体の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させタービンを回し発電する設備。高温流体のサイクルと低沸点媒体の2つの(バイナリー)サイクルを持つことからバイナリー発電という。投入した高温流体の成分や流量を変動させることなく回収できるため、温泉の効能や湯量に影響をもたらさない。
(参照) 地熱発電に補助制度 140億円規模 :日本経済新聞
政府は有力な国内エネルギー資源と期待がある地熱発電の本格的な普及に乗り出す。立地推進のため、民間事業者の調査や開発事業に140億円規模の補助制度を創設する。地熱資源が有望視される地区での掘削調査などを実施する事業者に対して補助金を支出する。さらに開発段階でも債務保証や出資の形で建設費用を支援する。
政府は既に2012年度予算案に90億円を盛り込んだ。残りの50億円は財政投融資特別会計からの資金を活用する。政府は原発依存率の縮減を進めるうえで、地熱発電を再生可能エネルギーの中でも特に重要な「基幹電源」と位置付けている。
従来は中小水力発電と合わせた補助金制度しかなく予算額も20億円規模だった。調査には1億円を上限として約8割、掘削調査には2.5億円を上限に約5割を補助する。