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メモ「小容量パッケージ化/食品・飲料メーカー」

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 メーカーは全国対象商品(食品の一部では東西で2分する味付けもあり)であり、動きが随分遅いようです。容量、価格ともに最大公約数での対処を余儀なくされます。

 販路の変化や顧客の家族構成変化、どのような料理を家庭でするかの生活内容変化があります。先日も「おはよう朝日」でMNBの三人が食品工場を紹介するシーンで、包丁初めて、と言った女の子がいました。家にまともな包丁は無いことがままあります。とても信じられない思いですが、くだものナイフを使うのが精一杯の若者が増えています。煮炊き蒸す焼くと言った基本的な料理方法は、電子レンジや機械化により大きく変化してしまいました。いいことか嘆かわしきことか、判然としませんが、便利になり過ぎているようでもあります。先日のTV「クールな日本」では、レトルト食品の存在は日本が主であり、韓国では「軍隊食」をイメージさせ、米国では「宇宙食」をイメージさせるとのことです。われわれは、今やレトルトなくしては過ごすことが出来ない様になっています。

 小売、特に食品スーパーやGMSの食品部門では、オリジナルの総菜や小分けパッケージも多くあり、顧客に合わせた容量設定には元々敏感でした。また、容量を小さくすることで、絶対表示価格を安くできることも出来ます。

 もう何年も前から、下記の様なことへの対応は、図っていたようです。野菜をまるごと1個単位で買うことは、随分前から、分割での小分けがなされていました。特に老人家族、単身の多い地域では、パッケージで買わねば困るのです。いまは、サラダのパッケージや鍋のも1〜2人パッケージは重宝します。セブンプレミアムの大成功は美味しいのが第1ですが、容量も少ないパッケージであることが受けている結果だと感じます。近ごろのコンビニは、ミニ八百屋的なものまで出て来ています。世の中の移り変わりとともに、商品も工夫したものへ移って行くことでしょう!

(戦略分析)食品・飲料メーカー、小容量を投入 :日本経済新聞

 食品・飲料メーカーが内容量を大幅に少なくした商品を相次ぎ投入する。味の素はうま味調味料、ハウス食品はカレールーで主力品の2分の1以下の小容量品を発売。高齢者や単身者でも短期間で使い切れる商品をそろえ、買いやすくする。加工食品をコンビニエンスストアで購入する消費者も増えており、小容量品の陳列に適したコンビニの棚に置きやすくする狙いもある。

 

 味の素は20日、内容量35グラムの瓶入り「味の素」を発売する。総菜などを買って家で食べる「中食」の浸透で家庭での調理が減り、家庭用「味の素」の出荷量は年約2500トンとピーク時の4分の1。小瓶の投入で少人数世帯の需要を開拓する。年間150万本の販売を目指す。

 

 キッコーマンは主力品の4分の1に当たる200ミリリットルのしょうゆの品ぞろえを増やす。昨夏投入した3商品が好調で、13日にもう1商品を発売。さらに容量の少ない商品の追加も検討する。

 

 食用油にも小容量サイズが広がる。J―オイルミルズは20日、300ミリリットル入り「キャノーラ油」を発売する。従来の主力は1リットル入り。同社によると単身者の1回の使用量は平均14グラムで、平日に1回料理すると1カ月で使い切れる容量だ。

 

スーパーの店頭に並ぶ200ミリリットルボトルのしょうゆ(東京都世田谷区のフーディアム下北沢)

 ハウスが1月30日に発売した「カフェカレ」シリーズは4皿分のルーを1皿分ずつ包装。グリーンカレーなど若い女性に人気のメニューをそろえた。8皿分以上ある従来品では1人暮らしの女性は短期間で食べきれないと考えた。1食分のレトルトを含め、目標は年商7億円。

 試し買いできる利点もある。メルシャンは約180ミリリットル入りのワインの品ぞろえを増やす。同サイズの商品は2011年の販売数量が前年比14%増。15日に豪酒類大手ライオンと共同開発したワイン2種類を追加する。

 小容量品をいち早く強化したのは小売業だ。セブン&アイ・ホールディングスは08年に冷凍食品で170グラムの「五目炒飯」などを発売。こうした自主企画の冷凍食品約20品目の売り上げは前年比4〜5割増で推移している。イオンは昨年9月、80〜190グラムの冷蔵総菜約20品を投入した。

 10年の国勢調査では1人世帯が1588万となり、全世帯に占める割合が初めて3割を超えた。少人数世帯の増加で、売れ筋商品の容量も年々小さくなっている。例えば食用油なら最近の売れ筋は1リットル入りで、約10年前の3分の2。メーカーは大容量品を効率良く拡販したいが、売り逃しのリスクも大きくなる。

 単身者に加え、主婦もコンビニで調味料などを買う機会が増えている。小容量品は消費者ニーズと販売チャネルという2つの変化に対応した戦略商品といえそうだ。


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