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メモ「自給自足型の省エネ住宅/東北の中小工務店」

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 技術の進歩は驚くばかりです。細かく見て行けば、20〜30年前のアルミ色のアルミサッシと今の濃茶や黒いアルミサッシでガラス自体が相当に変化して来ています。2重窓でなくとも気密性の高いものです。地下5〜10mの地熱を上手く利用する技術も実用化されていますが、量産化できておらず高い投資となります。現在の太陽光発電と同じです。漸く4〜5KWhのパネル設置で節電すれば春夏は完全に賄えるレベルとなって来ましたが、蓄電器も合わせて2〜3百万円投資で済めば、完全に賄える様になるでしょう。あと数年必要かもしれません。住宅関連は、下記の断熱技術やナノテクの自然に近い素材、汚れない外壁材、等々日進月歩の開発です。大手の省エネ住宅開発も盛り上がってきています。

 太陽光発電装置をリースにして、企業化する所も出て来ました。脱原発/省電にかかる融資を優先的に行う金融機関も出て来たようです。量産効果が出てくると、太陽光発電や蓄電も安く実現できる様になるでしょう。また、EV自動車の普及やスマートメーター設置促進で、合理的な電力使用が可能となることでしょう。今一番経費の要る設置費用が当初からの設備で出来ていれば、一番の合理化です。

 日本全体の動きの中から、海外でも有効なものも出て来て。輸出にも繋がることでしょう。

自給自足型の省エネ住宅 太陽光発電や断熱材で節電 :日本経済新聞

東北の中小工務店、高付加価値化に活路 

 東北地方の中小工務店が再生可能エネルギーと高度な省エネ技術を組み合わせた「ゼロエネルギー住宅」の開発に動き出した。太陽光発電システムなどを活用して電気を作る一方、冬場の寒さ対策で磨いた高断熱技術を発展させ、電力消費量をトータルでゼロにする“自給自足型”の家づくりを目指す。東日本大震災後の復興需要を取り込もうと、東北では住宅大手が攻勢をかけている。地場工務店は強みを生かせる次世代型住宅に活路を見いだす考えだ。

千田工務店は省エネを提案する講習会も開催(岩手県北上市)  

千田工務店は省エネを提案する講習会も開催(岩手県北上市)

 千田工務店(岩手県北上市、千田忍社長)は6月までにゼロエネ住宅の提案を始める。出力5キロワットの太陽光発電システムを設置、設計面では吹き抜けをなくして冷暖房効率を高める。床に接した掃き出し窓は室内の熱を外に逃がしやすいため、床に接していないタイプに切り替えるなどして断熱性も高める。

 住宅内の消費電力量が一目でわかるエネルギー表示器も設置し、居住者の省エネ意欲を高める。省エネにつながる暮らし方を顧客に提案する講習会も定期的に開催する。

 花坂ハウス工業(宮城県東松島市、花坂功三郎代表取締役)は断熱性を大幅に高めたゼロエネ住宅を開発する。通常の柱と柱の間に入れる断熱材に加え、柱の外側にも充填する「外張り断熱」を採用。メーカーが決めた断熱材のサイズに住宅の寸法を合わせ、余剰材料を生まないようにする。出力4キロワット程度の太陽光発電システムやエネルギー表示器も設置する。

 建北社(山形県村山市、荒木秀昭社長)のゼロエネ住宅は、室内の風通しを詳細に設計し、空調効率の向上とエネルギー消費の抑制につなげる。壁の下の部分に「地窓」と呼ぶ通風口を設けたり、ドアの上に開閉できる窓を設置したりする。風が入ってくる窓の外側には落葉樹を植え、夏場は木陰によって涼しい風を取り込めるようにする。

 出力4キロワット程度の太陽光発電システムを設置するほか、玄関や廊下、トイレなどにはLED(発光ダイオード)照明を採用。日光の暖かさを蓄熱する装置も活用して暖房費削減にもつなげる。今夏に完成する予定だ。

 各社のゼロエネ住宅の価格は3.3平方メートルあたり40万円強〜55万円程度。それぞれ一般的な住宅より1〜3割程度割高だが、電気使用量がトータルでゼロになるため、長期的には居住者にとってプラスになるとみている。各社は今後、ゼロエネ住宅の拡販に力を入れていく考えだ。

大手に対抗、寒冷地対策技術に強み :日本経済新聞

 東日本大震災による被災を受け、東北では住宅でも復興需要が盛り上がっている。地場の中小工務店も足元では受注が高水準だが、大手住宅メーカーの攻勢も激しい。中小工務店の間では「復興後」を懸念する声も強まっており、生き残りに向け、より付加価値の高い住宅の開発が不可欠との認識が広がりつつある。

 

 

 太陽光発電システムで生み出した電力を売って家庭でのエネルギー代をゼロにしたり、収益を得たりする住宅は大手を中心にすでに存在する。これに対して東北の工務店が手掛ける「ゼロエネルギー住宅」は太陽光パネルなどが生み出す電力と家庭内で消費する電力を均衡させようというもので、売電収入を前提に置いていないのが特長だ。

 ゼロエネ住宅は断熱性の向上を含めて技術的なハードルが高いとされているが、冬の寒さが厳しい東北の工務店は高断熱住宅を得意としており、その強みを磨く形でゼロエネ住宅を強化する。

 原子力発電所の相次ぐ停止や再稼働延期で電力の安定供給に懸念が出るなか、住宅の消費エネルギー抑制は喫緊の課題になっている。政府の2012年度予算案にもゼロエネ住宅向けの補助金制度が盛り込まれるなど、普及に向けた環境整備も進みつつあり、東北の工務店にも追い風になっている。

 全国の中小工務店400社が参加する「ジャーブネット」を主宰するアキュラホーム(東京・新宿)の宮沢俊哉社長は、工務店の生き残りには「『成長、勉強、連携』が欠かせない」と指摘する。新設住宅着工戸数が弱含みで推移し、中小工務店の淘汰が進むなか、ゼロエネ住宅が一つの活路になる可能性がある。

(震災現地取材班)


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