アドレナリンは良く聞いていましたが、ノルアドレナリンは聞きはじめです。ノンではなく、元/素アドレナリン的な意味で良く似た性質で出てくる所が異なるとのこと、少ない人程「ギャンブル性がきつい」とのこと。健康で奮い立って何事にも処している時は、アドレナリンが働いており、少ないと鬱にになり、また何故か「ギャンブル性が強くなる」との報告です。うつ病そのものは、心理学的に云って、治る病であり、自分のやっていることを自認させることを治療の根幹とするそうです。ギャンブルは自分認識からの逃避行為かも知れませんね。
ギャンブルへの慎重さに脳内のノルアドレナリンが関与 — 京都大学
経済的あるいは社会的損失などの不利な結果を招くと予想されるにもかかわらず、ギャンブルを止められないギャンブル依存症は現在、家庭崩壊や犯罪の原因になるなど社会問題となっています。反対に過度に損失を恐れてリスクを取らない判断ばかりであると、ビジネスも学術も革新的な進歩は望めません。
高橋英彦 医学研究科准教授(独立行政法人 放射線医学総合研究所(理事長:米倉義晴、以下、放医研)分子イメージング研究センター 分子神経イメージング研究プログラム(須原哲也プログラムリーダー)客員研究員)は、PETを用いて、利得と損失の双方の可能性があるリスク判断をする時に、利得よりも損失に比重を置く傾向の強さに脳内ノルアドレナリンが関与していることを世界で初めて明らかにしました。
今回の研究では健常者を対象に、経済理論を用いて利得と損失の双方の可能性があるギャンブルに際して、利得と損失のどちらに比重を置くか検証したところ、多くの被験者は、理論通り、同額の利得と損失の可能性がある場合、損失に比重を高く置き、ギャンブルには参加しませんでした。また、利益の金額が少なくとも損失の何倍以上ならギャンブルに参加しても良いと思う金額(倍数)、つまり損失への比重のかけ方には個人差があり、典型的にはある損失に対して最低その約3倍の利得が見込まれないとギャンブルに参加しないことが示されました。
被験者の脳内のノルアドレナリントランスポーター(以下NAT)の密度をPET検査で調べた結果、視床のNATの密度が低い人ほど、より損失に比重を置いて判断する傾向があるという関係が見出されました。
これらの成果は、今後、ギャンブル依存などの依存に陥りやすい人等様々な依存傾向の客観的な評価およびその新たな治療戦略につながるものと期待されます。
この研究成果はMolecular Psychiatryオンライン版に2月21日午前4時(米国東部時間)に掲載されました。
ヒトの脳の中には、不安な感情が高まるのを抑える特殊なタンパク質があり、このタンパク質の量が多い人ほど不安を抑え込んでギャンブルにのめり込みやすいとする研究成果を京都大学などのグループが発表しました。
この研究を行ったのは、京都大学大学院医学研究科精神医学教室の高橋英彦准教授などのグループです。
グループでは、健康な20代から30代の男性19人の脳の中に不安が高まるのを抑える「ノルアドレナリントランスポーター」と呼ばれるタンパク質がそれぞれどのくらいあるか測定しました。
そして、19人に対し勝ち負けが五分五分のコイントスに、どのくらいの利益が見込めれば参加するかを尋ね、ギャンブルに熱中する度合いとこのタンパク質との関係を調べました。
その結果、19人の平均では、1万円の賭け金を失う可能性があっても、勝った時に得る金額が3万円なら参加するという答えになりましたが、タンパク質の量が多い人ほど利益が少なくてもギャンブルをしたいと答え、最も多い人では、勝ったときの金額が、賭け金と同じ1万円でも参加すると答えたということです。
ノルアドレナリントランスポーターが、ギャンブルにのめり込みやすいかどうかに関係していると分かったのは初めてだということです。
高橋准教授は、「ギャンブル依存が病気という概念はまだあまりなく、依存度の客観的な診断につながれば、治療法の研究も進むと思う」と話しています。
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ノルアドレナリンとアドレナリンの違いアドレナリンは別名エピネフリンともいいます。
アドレナリンは副腎髄質から分泌され、ノルアドレナリンは交感神経末端から分泌されます。
アドレナリンの主な作用は種々の標的臓器に対して副腎髄質ホルモンとして働き、ノルアドレナリンは交感神経を仲介する他に血管収縮作用(α作用)や気管支拡張作用(β作用)があります。
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共に交感神経の興奮時に分泌が高まり、生体にとっては似たような作用を及ぼしますが、循環器系に限って言えば(特に薬剤として静脈注射された場合)若干効果が異なります。
ノルアドレナリンは心臓に対する作用よりも血管収縮力が顕著で、重症な循環不全に陥った際、血圧維持のために(ほぼ最終手段として)用いられます。
アドレナリンは心臓に対する刺激、増強作用が強力なため、停止した心臓を再活動させる目的で使われることが多いですね。(強力な気管支拡張作用もあるので、重症気管支喘息やアナフィラキシーショックでも)
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■ノルアドレナリン
私達が生きて行く上で必要なアドレナリンですが、実は似たような働きを持つ物質があります。
それが「ノルアドレナリン」です。
ノルアドレナリンは脳内と交感神経の末端から分泌され、主に脳の働きに強い影響を与えている必要不可欠な物質です。
しかし現代人は多くのストレスを抱えているため、このノルアドレナリンが不足していると言われています。
実は脳が作るノルアドレナリンの生成速度には限界があります。
強いストレスで過剰な分泌を続けているとやがて備蓄分もなくなり、またその生成も間に合わなくなり不足状態に落ち入ってしまいます。
■ノルアドレナリン不足が「うつ症状」や「胃潰瘍」の要因になる
ノルアドレナリン不足は「うつ症状」を引き起こす可能性があると言われています。
近年「うつ症状」は増加傾向にありますが、その要因の一つがノルアドレナリンの不足だと考えられています。
胃潰瘍もノルアドレナリン不足が要因の一つと考えられています。
不規則な生活や習慣で自律神経のバランスが崩れ、胃の機能が低下します。
ノルアドレナリンの不足で胃を覆う毛細血管の血流が悪化し胃の働きが低下し、その結果胃潰瘍になってしまうと考えられています。
さらにノルアドレナリン不足は病気に抵抗する免疫の低下まで引き起こし、健康被害につながってしまうとも言われています。
■ノルアドレナリン不足はリラックスや運動で改善
過剰に分泌してノルアドレナリンが不足しないように、ぬるめのお風呂でゆっくりリラックスしたり、ウォーキングなど運動することも効果的です。
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なにかことを始めるときには、やる気が必要ですね。
やる気が出ないのはうつ病の代表的な症状ですが
今日はそのやる気はどこからくるのかを考えてみたいと思います。
やる気は、脳の神経伝達物質、ノルアドレナリンやアドレナリン
によって左右されていると言われています。
つまりノルアドレナリンやアドレナリンの分泌が少ないと
やる気は低下するとされています。
さて、ノルアドレナリン、アドレナリンは体内においても
ホルモンとして作用しています。
その主な役割は心拍数、血圧、血糖値を上昇させ体をいつでも活動
できる状態にすることです。
逆に活動に備えてエネルギーをセーブするために胃腸の働きを弱めます。
ノルアドレナリン、アドレナリンには日内変動があり通常は
交感神経が優位になる朝から夕方にかけて多く分泌されて
副交感神経が優位になる夕方から朝にかけては分泌が少なくなります。
ノルアドレナリン、アドレナリンには血糖値を上昇させる作用があるため
食事を抜くとか、低血糖症が原因で血糖値が低くなると通常より多く分泌
されて血糖値の上昇に貢献します。
脳におけるノルアドレナリン、アドレナリンの働きは
「気持ちを走らせる」ことにあります。
ゆえに、やる気、勇気、闘争心、暴力に関係しています。
一方で、不安や恐怖にも関係しています。
これらの共通点は、「気持ちを走らせる」ところにあります。
通常の感情をもっと強いものへと変化させる力があるということです。
人間は長いこと狩りをして暮らしてきました。狩りに出かけるためには
やる気、勇気、闘争心、暴力の感情が必要だったものと思われます。
食物を得るための行動を起こすために、低血糖時に分泌されるようになったようです。
一方で狩りには、戦いが付きものです。
もし自分よりも強い相手に遭遇した場合は、逃避の行動を取らなければなりません。
そのために、不安や恐怖というネガティブな感情も必要であったものと思われます。
やる気の感情となるのか、または不安、恐怖の感情となるのかは
その人が置かれている状況によって変化するわけです。
実際、やる気と不安、恐怖の感情は紙一重です。
ノルアドレナリン、アドレナリンがやる気に使われていて
一生懸命集中した作業を実施している場合は、不安、恐怖を感じることは
少ないです。逆に、何もすることがなくリラックスしているときほど、
不安、恐怖を感じ易いです。
低血糖発作においても同じ状況です。
緊張してる状態ではノルアドレナリン、アドレナリンが
多く分泌されるので起きることは少なくなります。
逆にだらだらした生活では、ノルアドレナリン、アドレナリンが
分泌されず低血糖発作が出やすくなります。
パキシルに代表される抗うつ剤は、セロトニンを増やすことによって
ノルアドレナリン、アドレナリンを抑制する働きがあります。
確かに、不安、恐怖はなくなるかもしれませんが
同時にやる気もなくなる可能性があります。
やる気を出すためには、やるべき対象があることが一番大切です。
やるべき対象がなければ、不安、恐怖に変化しやすくなってしまいます。
ノルアドレナリン、アドレナリンは活動をし始めることによって
分泌が多くなることが分かっています。
体がだるくて仕事に行きたくないなと思っても
行けばなんとか仕事ができるようになるのは
ノルアドレナリン、アドレナリンが不快感を取り去り
働ける状態をセットアップしてくれたおかげです。
体がだるくて活動したくない時に活動しなくても何とか生活できる状況が
副交感神経過剰の状態を作り、ますます体はだるくなり、うつ病を悪化させます。
精神科、心療内科の指導では、「だるい時は活動しない」が基本のようです。
急性期においてはそのような対応は必要だと思います。
しかしずっと続けているとうつ病を慢性化させる原因になります。
どれぐらいの治療段階から活動を始めるようにすれば良いのか?
これを的確に指導してくれる精神科、心療内科の医師は少ないようです。
2週間に1回10分ぐらいの診察では指導が難しいこともあると思います。
とくにかく何があっても休めだけしか言わない医師もいます。
自分の状態は自分が一番良く分かっているはずです。
残念ながらその時期は自分で判断するしかないようです。
体を動かそうと思っても、動かないときは、栄養に気を付けてみると良いと思います。
栄養状態が改善されれば動けるようになることが多いと思います。
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