例年以上に淡く明るい色の婦人服・化粧品が増えている(東京都千代田区の大丸東京店)
寒さ続きで遅れていた春物商戦がようやく動き始めた。婦人服や化粧品では例年以上に淡く明るい色が増え人気となっている。7月のロンドン五輪にちなんだ英国風デザインも注目のひとつだ。まもなく東日本大震災から1年。自粛ムードが強かった消費者の購買心理にも薄日が差してきたようだ。
「寒いけど、そろそろ明るい色の服が欲しいと思って買い物に来た」。先週末、大丸東京店(東京・千代田)の婦人服売り場を訪れた25歳の大学生は熱心にブラウスなどを物色していた。同店では冬物の在庫セールも展開しているが、売り場のほとんどを春物に切り替えたブランドも多い。
衣料品業界によると、今春の流行は「シャーベットカラー」と呼ばれる淡く明るい色。パステルカラーなど色自体を楽しむ傾向が強まりそうだとみる。
三陽商会では婦人服で薄いピンクや水色の服を求める人が増えているという。カジュアル衣料でも「サーモンピンクなどがはやりそう」(大手のポイント)。高島屋新宿店(東京・渋谷)では春物コートの色で定番の黒やベージュではなく、オレンジ、赤、黄などが売れている。
紳士服専門店の青山商事では「ネクタイはブルー系で、なかでも濃い色が人気」という。柄は英国風のストライプやチェックなどが売れそうだとみている。大丸東京店でも婦人服でチェック柄のスカートやシャツなど英国調デザインの販売が伸びている。
一方でまだ気温が低い日が続いているため、春らしい色使いのセーターやカーディガンの販売も好調だ。厚手のコートを着ながら、春物のニットやブラウスで調節する消費者も多い。
化粧品では資生堂「マキアージュ」で淡いベージュの口紅が人気だ。グロスでつやを出すだけでなく、色を加えたい女性が目立つ。首都圏のドラッグストア「ハックドラッグ」では1月下旬に発売したマキアージュの口紅が前年比3割増で推移。花王が「オーブクチュール」ブランドで昨年末に発売の口紅は同2割増のペースで売れている。
今後の衣料品販売の動向については「上半期は(昨年の東日本大震災による)自粛ムードの反動が来ると思う」(しまむらの野中正人社長)との声がある。さらに「エコカー減税やエコポイント制度で車やテレビの購入に流れていた消費者が戻っている」(青山商事の青山理社長)との見方も出ている。
(参照)
アパレル・ファッション業界情報サイト | アパレルウェブ 左から東京、ニューヨーク、ロンドン
東京コレクション 2012SS|アパレル・ファッション ブランド情報サイト|アパレルウェブ
まとふ(matohu)|東京コレクション 2012SS|アパレル・ファッション ブランド情報サイト|アパレルウェブ
マトフ(matohu)が、2011年10月18日に、matohu表参道本店で2012年春夏コレクションを発表した。motohu本店が会場に選ばれたのは、今季のコレクションのテーマである“映り”を見せるのに、ナチュラルでみずみずしい空間を通して表現したかったとのこと。
ファッションを通し、素材と色、色と色を繊細に組み合わせることによって生まれる“映り”を、日本人の美しさを見せるコレクションとなった。全ての作品は、ユニセックスであり、ブルーをメインカラーとし、リラックス感もありながらシャープさを残す新たな季節の到来が待ち遠しくなる仕上がりになっている。
公式サイト : http://www.matohu.com/
Text by Manato Kawasaki