上記の催しが開催されます。下記のニュースはこれに関連しての発表だと思います。いろいろの新開発があります。
@SJN_News
日本ゼオン、リチウムイオン電池正極用の水系バインダを製品化。長期寿命が要求されるスマートグリッド用途など (発表資料)bit.ly/wBugZG
2012年2月28日
日本ゼオン:日本ゼオン リチウムイオン電池バインダーの新製品(正極用)を上市
日本ゼオン株式会社(社長:古河 直純 東京都千代田区)は、リチウムイオン電池の正極に使用する水系バインダー(接着剤)の製品化に成功し、実用化に向け本格的な販売を開始した。
現在、リチウムイオン電池は携帯電話、ノートブックパソコンなどのモバイル機器の電源として広く使用されている。 軽量・小型でありながら、大きなエネルギーを蓄えられることから、自動車用途、都市型スマートグリッド(*1)などの産業電源用途としての採用も始まっているが、一方で、高温雰囲気で使用した場合、寿命が低下しやすいといった課題があった。
日本ゼオンは、リチウムイオン電池バインダーの高機能化の開発を進め、正極用バインダーとして寿命の低下抑制に大きく貢献する機能性バインダーの開発に成功しており、市場にサンプル提供をしてきた。このたび、特に長期寿命が要求されるスマートグリッド用途などの分野での実用化に目処がついたことから、製品の本格的な販売を開始した。
水系バインダーは、寿命の低下抑制に大きく貢献すると同時に、従来から使用されてきた溶媒系と比較すると、環境および生産現場での負荷を軽減することができる。
(*1)スマートグリッド:電力の使用状況、発電状況を通信機などを用いて監視して制御する新しい電力網であり、蓄電用にリチウムイオン電池を併用することにより、効率的な電力の使用が可能となる。省エネに優れた次世代の電力網として期待される。
2012年2月27日
日本ゼオン:日本ゼオン、リチウムイオン電池の高容量蓄電を実現−新規負極用バインダー(接着剤)を本格販売−
日本ゼオン株式会社(社長:古河 直純 東京都千代田区)は、リチウムイオン電池の蓄電容量を従来より5〜15%上げられる新規負極用バインダーの製品化に成功した。
リチウムイオン電池は、軽量で高容量な蓄電池であることから、携帯電話、ノートブックパソコン、自動車用途などに広く使用されている。近年スマートフォン(高機能携帯電話)の急速な普及により、その高容量化は強く求められている。日本ゼオンは95年にリチウムイオン電池の負極電極に使用されるバインダーを上市して以来、その高容量化の実現に向けて多数の製品を供給しており、市場でのシェアは約60%(*1)に達している。
リチウムイオン電池の高容量化の手段の一つとして、負極にシリコン系活物質を用いる手法が長年検討されてきた。現在使用されている負極用活物質はグラファイト(粉末状黒鉛)が中心であり、その1グラム当たりの蓄電容量は320〜360mAh/g(*2)程度。実用化に向けて開発が進められているシリコン系活物質は800〜1600mAh/gと非常に容量が大きいが、充放電時の膨張収縮(*3)が大きく寿命の大幅な低下が課題である。そのため、グラファイトに5%程度を配合する手法で、スマートフォンなどで一部使用されるに留まっている。
日本ゼオンは、長年培ってきた電気化学的な技術、高分子の設計技術を活かして、バインダーの分子設計を大幅に見直し、シリコン系活物質を10%配合可能なバインダーの製品化に成功した。今後、リチウムイオン電池の大幅な高容量化が期待される。
昨年11月より、一部ユーザーに販売を開始してきたが、本年2月より本格的な販売に転じた。さらに、シリコン系活物質を30%配合可能なバインダーの開発に目処がつき、夏季より実用に向け、サンプル出荷を開始する予定。
(*1)日本ゼオン試算。
(*2)ミリアンペアーアワー:電池の蓄電容量単位。
(*3)充放電時の膨張率:グラファイト活物質は約10%に比較して、実用化の検討がされているシリコン系活物質では約20〜40%と大きい。
http://www.zeon.co.jp/content/000139862.pdf 会社案内
http://www.zeon.co.jp/content/200134511.pdf CSR 報告書2011