2012.3.7
ふげんでレーザー除染実験 放射性物質濃度を100分の1に - MSN産経ニュース
ふげん内で実証実験が行われた小型レーザー除染装置=福井県敦賀市(浅山亮撮影)
若狭湾エネルギー研究開発センターと日本原子力研究開発機構、西日本クリエイトなど民間3社は7日、廃止措置中の新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)で、小型レーザー除染装置の実証試験を始めた。
同装置は平成21年、県のエネルギー研究開発拠点化計画の一環で開発を開始した。装置は総額約900万円。レーザー光線を毎秒10メートルの速さで左右に揺らし、ゆっくりと上下に動かすことで凹凸面にも対応できる世界初の技術としている。
レーザーを約5分間当てると、放射性物質による汚染濃度を100分の1まで減らすことができ、放射性廃棄物の減少にも貢献するという。
この日、ふげんの腐食試験装置の一部(縦3・5センチ、横3・5センチ、厚さ1センチ)にレーザーを当て、実際に除染がどれくらいできたかを調べた。
同センターの峰原英介研究開発部長は「今年1年以内に、この装置を使った除染サービスをビジネス化し、将来は商品化を目指したい」と語った。
2011.12.26
東芝、移動式の土壌除染装置を開発 土壌のセシウムを97%除去 - MSN産経ニュース
東芝が開発したトレーラーで運べる放射能汚染土壌処理装置「サリー・ソイル」 =26日、神奈川県厚木市(今井裕治撮影)
東芝は26日、移動式の放射能汚染土壌処理装置「サリー・ソイル」を開発したと発表した。土壌の放射性セシウムを97%取り除けるのが特徴だ。福島第1原発の事故で汚染された、学校や下水処理場の汚染土壌の処理向けに装置と作業員を派遣し、1件当たり数百万円で請け負う計画だ。
装置は2台のトラックで運搬可能。土壌などからセシウムを溶かし出し、吸着材を使ってセシウムを除去する仕組み。原発の定期検査時に、機器に付着した放射性物質を取り除く自社の技術を応用した。
縦20メートル、横20メートルの校庭であれば5日で作業が完了する。1日当たり砂場2面分相当の1.7トンの処理が行え、発生する廃棄物は土壌容積の1−4%で済む。
環境省の試算では、福島第1原発事故に伴う除染活動で生じる土壌や廃棄物は合計で最大、東京ドーム35杯分に相当する4400万立方メートルにのぼるとされる。