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メモ「 電気自動車用モーターの小型化と効率アップ/三菱電機」

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三菱電機、SiCインバータ内蔵モーターシステムを開発。体積が従来比50%減、損失もSiインバータの半分以下に低減 (発表資料) 

 

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2012/pdf/0308.pdf ニュースリリース

(開発 No.1202) 2012年3月8日

三菱電機株式会社

EV 駆動用インバーター内蔵モーターで業界最小を実現

「SiCインバーター内蔵モーターシステム」を開発


 

三菱電機株式会社は、モーター駆動部であるインバーターのパワー半導体素子を SiC※1(炭化 ケイ素)化してこれをモーターに内蔵した「SiC インバーター内蔵モーター」を開発し、電気自 動車(EV)駆動用モーターシステムとして業界最小を実現しました。

 

※1:Silicon Carbide炭素とケイ素が 1:1 の化合物

 

 開発の特徴

 

1.モーターにインバーターを内蔵することで体積50%減(当社比)


・円筒状インバーターを開発してモーターの回転軸と同軸上にコンパクトに配置

・モーターとインバーター間の電気配線を筐体内部に配置することで構造を簡素化

・従来のモーター・インバーター別体型に比べて体積 50%減(当社比)

 

2.SiC インバーターの採用で損失を 50%以下に低減(当社 Si インバーターとの比較)


・パワー半導体素子をすべて SiC にしたフル SiC 構成

・Si パワー半導体素子を用いた従来インバーターに比べ損失を 50%以下に低減

 

3.巻線密度向上と磁石利用率向上によりモーターを小型・高出力化


・集中巻構造の採用によりモーターの巻線密度を向上させ、モーターを小型化

・高度な磁気設計技術によりモーター形状を最適化して磁石利用率を向上し、モーター出力を

 

5%改善

 

 

今後の展開

 

実用化に向けモーター・インバーター一体冷却構造などさらなる小型化・高効率化開発を推進 していきます。


開発の背景


近年、エネルギー資源の枯渇問題や CO2 排出削減の観点から自動車の燃費規制強化が進んでお り、駆動系の全てもしくは一部を電動化した電気自動車(EV)・ハイブリッド電気自動車(HEV)の 需要が世界中で拡大しています。一方、EV や HEV では従来のガソリン車に比べて車体上のバッ テリ設置空間が大きくなり、乗員の居住空間を確保するためにはモーター駆動システムの小型・ 軽量化が求められています。

 当社は今回、モーター駆動部であるインバーターのパワー半導体素子に損失が小さい SiC を採 用すると共に、インバーターをモーターに内蔵した「SiC インバーター内蔵モーター」を開発し、 電気自動車駆動用モーターシステムとして業界最小を実現しました。


特長の詳細


1.モーターにインバーターを内蔵することで体積 50%減(当社比)


 従来のモーター駆動システムは、モーター本体とその駆動部であるインバーターとを個別に 設置するために車両内部に多くの設置空間を必要としていました。また、モーターとインバー

ターとをつなぐ電気配線も多くのスペースを占有していました。

 今回、モーターと外径寸法が等しい円筒形インバーターをモーターと同軸上に並べ、筐体内部で両者を配線接続した、インバーター内蔵モーターを開発しました。これによりモーター駆 動システムを大幅に小型化し、従来の別体型に比べて体積 50%減(当社比)を実現しました。


2.SiC インバーターの採用で損失を 50%以下に低減(当社 Si インバーターとの比較)


 インバーターのスイッチングに用いるパワー半導体素子の材料として従来は Si が使われて いましたが、今回これに代わる次世代材料として SiC を採用しました。SiC は Si に比べて約 10 倍の絶縁破壊強度を持つことから、薄型化して電気抵抗を下げることで低損失化が可能とな

ります。今回、パワー半導体素子を全て SiC 化したフル SiC インバーターを適用することで、 インバーター損失を 50%以下(当社 Si インバーター比)に低減しました。


3.巻線密度向上と磁石利用率向上によりモーターを小型・高出力化


 モーター部にはネオジム磁石を用いた永久磁石モーターを採用しました。当社でこれまで多 くの製品への採用実績がある巻線の集中巻構造を採用することにより、独自の量産技術である ポキポキモータ※2 技術の適用が可能となり、モーター小型化を実現しました。また、高度磁気 設計技術を適用して固定子磁極と回転子磁極の形状や組合せを最適化することで、磁力の有効利用を示す磁石利用率を向上し、従来モーターに比べて約 5%の出力向上を実現しました。 ※2:広げた鉄心にコイルを巻いてから丸める当社の独自技術



商標関連


「ポキポキモータ」は当社の登録商標です。


特許


国内72 件、海外20 件出願済


三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 〒661-8661 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号 FAX:06-6497-7289 http://www.MitsubishiElectric.co.jp/corporate/randd/inquiry/index_at.html


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