使用済み核燃料:全量再処理支持なし…原子力委小委− 毎日jp(毎日新聞) mainichi.jp/select/news/20… …3〜40年経ても全く進展しない再処理済原料の利用を前提にした議論は意味があるのか?10兆円掛かろうが、直接処分が結果として安上がりではないか!
使用済み核燃料:全量再処理支持なし…原子力委小委− 毎日jp(毎日新聞)
2012年05月16日
原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」のあり方を検討する内閣府原子力委員会の小委員会(鈴木達治郎座長、委員6人)は16日、処理方法ごとに経済性や克服すべき課題などを総合評価した結果をまとめた。各委員の意見では、従来の国の方針だった使用済み核燃料をすべて再利用する「全量再処理」を積極的に支持する委員はおらず、再処理と直接処分(地中埋設)の併用を支持する意見が多数となった。政府のエネルギー・環境会議が夏にもまとめるエネルギー中長期戦略に影響を与えそうだ。
小委は、使用済み核燃料を▽全量再処理▽全量直接処分▽両方の併用−−の三つの政策選択肢について評価した。小委として意見の一本化はしないが、16日までの議論で示された委員の意見では、全量直接処分を支持する委員は1人で、併用支持が最多の4人。残る1人は、将来の原発比率や青森県六ケ所村の日本原燃再処理工場の稼働状況を見極めるまで政策決定を先送りする「留保」を支持した。
全量再処理・地中に廃棄・併存 核燃サイクル選択肢3つ 原子力小委が最終案、今夏に新戦略決定 :日本経済新聞
内閣府原子力委員会の小委員会は16日、核燃料サイクルに関する政策選択肢の最終案を示し、大筋了承された。原子力発電所から出る使用済み燃料について「全量再処理」、再処理をやめてすべて地中に埋める「全量直接処分」、「再処理と直接処分の併存」の3つに決定。不確実な情報を見極めるための「留保」案は選択肢に含めず、利点とデメリットの評価にとどめた。
原子力委は今月にも、政府のエネルギー・環境会議に報告。同会議は経済産業省の総合資源エネルギー調査会と環境省の中央環境審議会がそれぞれ示す電源構成と地球温暖化対策の選択肢を踏まえ、「エネルギー・環境戦略」を夏までにまとめる。原子力委はエネ環会議の議論と並行して新たな原子力政策大綱を今夏までに策定する計画。
選択肢ごとに、原発の比率を0、15、20、35%と仮定し、経済性や政策変更に伴う課題など7つの観点を踏まえて総合評価した。小委員会は今後の議論に必要な条件をほぼ網羅したと位置づけている。
全量再処理について、中長期的には原発の比率を維持・拡大する場合、使用済み燃料の管理・貯蔵などの観点から「最も有力な選択肢」と指摘。ただ、将来の原発比率が不透明になると「経済的に最も劣る」と言及した。
再処理と直接処分の併存は、将来が不透明な場合に「政策の柔軟性があることから最も優れている」と評価した。
全量直接処分では、原発比率をゼロにする「脱原発」へ明確に進む場合は「経済的に最も優位となる可能性が高い」と評価。一方で「短期的には政策変更に伴う課題が最も多く、使用済み燃料が行き場を失う可能性がある」と指摘した。
新政策の決定を「留保」する案に関しては、青森県六ケ所村の再処理工場など核燃料サイクルの活動をある程度継続しながら留保期間後の意思決定に備える「活動継続・留保」案など2つを示した。いずれも「政策変更がある場合の準備期間が得られる」とする一方、「追加費用が発生する」「核燃料サイクル事業に関する地元同意の先送り・撤回」がデメリットだと指摘した。