大日本スクリーン、タッチパネル透明電極の検査技術を開発 (発表資料)bit.ly/LC0ql3 pic.twitter.com/zrPk4Njy
タッチパネル透明電極の検査技術を開発|ニュースアーカイブ:2012|
大日本スクリーン製造株式会社はこのほど、スマートフォンやタブレットPCのタッチパネルなどに使用されている透明電極のパターンを光学的に可視化し、回路の線幅や膜厚を測定・検査する技術を開発しました。今後、この技術を搭載した測定検査装置を開発し、2013年3月までの商品化を目指します。
従来の光学系による画像新たな光学系による画像 これらの画像の印刷用データ(解像度300dpi)は、下記URLよりダウンロードできます。
(www.screen.co.jp/press/nr-photo_2012-2013.html)
近年のタッチパネル市場は、スマートフォンやタブレットPCの需要増加に伴って急激に拡大しており、今や130億ドル(約1兆400億円)を超える市場にまで成長しています。タッチパネルメーカーの生産能力は、2010年の580万m2に対して2011年には960万m2に拡大し、2012年には1,300万m2に達すると予測※されています。
タッチパネルには、指などで触れたときの力や静電容量の変化を感知する、透明な電極回路が画面全体に均一に配列されており、より鮮明で高画質なパネル画面を実現するため、電極回路の透明度を一層高める技術が進んでいます。しかし、回路の透明度が増すにつれて、パターン形状や膜厚の測定・検査が困難となり、導通検査だけで良品を選別しているのが現状です。そのため、今後のタッチパネルの品質や歩留まり向上のためには、回路形成プロセスの改善や測定・検査結果に基づくフィードバックへの取り組みが不可欠で、透明な回路パターンを可視化し、線幅や膜厚を測定できる検査装置へのニーズが高まっています。
このような動向を受け当社は、長年蓄積した光学技術および画像処理技術と、プリント基板検査装置で培った検査技術を応用し、透明パターンを光学的に可視化し、任意の位置の線幅や膜厚を測定・検査する技術を独自に開発しました。この技術は、回路を形成する透明電極膜と支持体となるフィルムにおける光の反射量の差を検出。可視化した画像から線幅や膜厚を測定できるため、抵抗膜方式や静電容量方式など、タイプの異なるさまざまなタッチパネルに対応できるほか、液晶モニターの透明電極の検査にも使用できます。また、素材や膜厚の異なる回路パターンに対して最適な測定条件を自動的に設定し、簡易かつ高速に測定・検査を行えるため、生産ラインへの組み込みも可能です。さらに、検査結果には測定位置情報を数値データとして管理。欠陥情報などを即座にフィードバックできるため、生産現場の工程管理にも寄与します。
当社は今後、この技術に関する市場ニーズを計った上で、2013年3月までの商品化を目指します。そして、透明な電極回路を使用するあらゆる電子デバイスの製造工程、検査工程への応用展開を図るとともに、電子デバイス業界のさまざまなニーズに応え、業界の発展に貢献していきます。
※ NPD DisplaySearch news「 Touch Sensor Capacity Forecast to Reach 16.4 Million Square Meters in 2014 (Santa Clara, Calif., April 23, 2012)」
* この技術は、6月13日(水)から15日(金)まで東京・有明「東京ビッグサイト」で開催される第42回国際電子回路産業展「JPCA show 2012」でご紹介します。