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閑話休題  「戦火の馬/スピルバーグ」

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オスカー戦線はクリスマスを境に映画『戦火の馬』が猛攻! - シネマトゥデイ

 [シネマトゥデイ映画ニュース] クリスマス連休の前までは白黒サイレント

映画『アーティスト』がアカデミー賞レースの先頭を切っていたのだが、ホ

リデーが終ってアカデミー戦線に異変が起きた。スティーブン・スピルバー

グ監督の映画『戦火の馬』の人気が業界内で大ブレーク。これまで下馬評

トップだった映画『アーティスト』人気に追い討ちをかけ、その差をどんど

ん縮めてきており、オスカー戦線白熱中のハリウッドである。

 『戦火の馬』は一般公開がクリスマスからと、やや出だしの遅い感があったが実は配給のディズニー、すべて計算ずくで物事を運んでいるのである。映画賞レースの定説として、その年の頭に公開された作品は人々の記憶から去りやすく、特に映画賞選びの際にはかなり不利になるという説がある。つまり、アカデミー賞候補の投票が行われる間際に作品を公開すれば、投票者の脳裏にもフレッシュに焼き1票いれてもらいやすいという算段である。

 ディズニーはアカデミー会員の心をつかもうと、『戦火の馬』の一般公開を年末ギリギリとしただけでなく12月23日からアカデミー会員証を提示すればどこの映画館でも『戦火の馬』を無料鑑賞できる、という作戦を開始した。

 ノミネーション候補作品に関しては大抵無料試写が行われるものの、決まった場所に決まった時間に行って鑑賞するというものが多い。また、試写DVDも有権者たちに郵送されるのが常だが、ディズニーとしてはこの美しい映画を何としても大スクリーンで見てほしいという思いから大々的に無料試写を行ったと思われる。そしてクリスマス連休が終った火曜日の朝。アカデミー賞予想サイトの数々がこぞって『戦火の馬』の有力説を語り始めたのである。ディズニーの無料試写作戦がめでたく功を奏したのだ。

 『戦火の馬』が強力な理由としてアカデミー会員たちの平均年齢がある。年配者の多いアカデミー会員の心を動かし1票を投じさせるための作品要素として、1.男も泣ける作品 2.古き良きアメリカが舞台(巨匠ジョン・フォード監督作品が良い例らしい。) 3.グッと盛り上がるサントラ 4.正義が勝つ、という項目が重要といわれている。そして、『戦火の馬』はこれらの必勝要素をすべて満たしているのである。これに加えて監督がハリウッドの寵児スティーヴン・スピルバーグとくればお膳立ては完了である。

 全米でも屈指の評論家ロジャー・エバート氏(ワシントン・ポスト紙)、A.O.スコット氏(NYタイムス紙)、そしてほかにもニューヨーカー誌、NYマガジン、ロサンゼルス・タイムス紙と各メディアも絶賛の批評をおくっており、『戦火の馬』はまさに順風満帆。アカデミー賞候補に選ばれるのは確実と見て間違えないにしても、それから先は何があるかわからない映画業界である。なんと言っても強豪の映画『アーティスト』は、オスカー像を手にするためなら何でもござれで悪名高いハービー・ワインスタイン氏が製作総指揮の作品である。果たしてこれからアカデミー賞までにどんなドラマが展開するか。これもまたアカデミー・シーズン中の楽しみのひとつである。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)

映画『戦火の馬』予告編

さんが 2011/12/11 にアップロード

1982年にマイケル・モーパーゴが発表し、舞台版は第65回トニー賞で5部門に輝いたイギリスの小説を巨匠スティーヴン・スピルバーグが映画化。第1次世界大戦下を舞台­に、主人公の少年アルバートとその愛馬ジョーイの掛け替えのないきずなの物語が展開する。主人公の少年を演じるのは、新星ジェレミー・アーヴィン。共演は『ウォーター・ホ­ース』の実力派女優エミリー・ワトソン。壮大かつ感動的な物語の行方に注目だ。
配給: ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
オフィシャルサイトhttp://disney-studio.jp/movies/warhorse/
(C) DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

 


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