脱原発提案も次々。菅前首相ら有志議員の『脱原発ロードマップを考える会』が2025年度までに原発に頼らない「脱原発基本法案」を発表。 goo.gl/3SMoS 環境省が、原発資金をまわせば再エネで電気を賄えるとの試算を発表。goo.gl/qdxbD
環境省が発表! 原発資金を回せば電気は太陽光・風力で十分まかなえる 税金と保険の情報サイト
環境省は13日、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーによる発電量の試算を発表した。買い取り価格・期間を事業者に有利なものとすることで、原子力発電を大きく上回る発電量が見込めることがわかった。
44円設定なら8,000万kW昨年8月に成立した再生可能エネルギー買い取り法では、太陽光、風力などの再生可能エネルギーによって発電された電気を一定の価格で一定の期間買い取るよう、各電力会社に義務づけている。
買い取り価格・期間は発電施設の規模や発電方式によって異なる。現行法では、太陽光発電の場合、42円/kWと定められている。出力10kW以上の施設では20年間、10kW未満の施設では10年間、この条件での買い取りが保証される。
この買い取り価格を44円、期間を15年に設定すれば、住宅を除く公共施設、発電所、向上、物流施設、未利用地などに太陽光発電設備を設置することで約8,000万kWの事業化が可能になる。
現在、日本にある原子炉55基の発電量を合計しても4,958万kWに過ぎず、大きく上回ることが可能だ。
さらに大きな可能性を秘めているのが風力発電。陸上型、洋上(着床式)、洋上(浮体式)に分かれるが、30円/kW、20年の買い取り条件を設定すれば、洋上(浮体式)だけで3億kWが見込める。陸上型、洋上(着床式)と合わせれば、約5億kWの事業化が実現できるという。
原発の発電コストは、明確に示されていないため、コスト面で比較するのは難しい。電力会社の試算では、もっとも安価だというが、これには廃棄物処理や廃炉、保険料負担、地元対策費など、莫大な「関連費用」が加算されていない。
枝野経産相は11日に都内で行った講演の中で、「原発はコストが安いとあつかわれてきたが、割に合わない」とコメントしている。
環境省の報告書は再生可能エネルギーに、原子力を上回る「伸びしろ」を見いだしている。「原子力か再生可能エネルギーか」という議論に際して、これまで太陽光発電や風力発電の「力不足」が弱点として取り上げられてきたが、試算上は買い取り価格・期間の設定で、十分クリアできることが示されている。
今後はコスト面にポイントを置いて、よりつっこんだ議論がなされるべきだろう。
◆環境省
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=15471