石油火力発電の副産物として出来ていたタイヤ主原料「ブタジエン」が、シェールガス革命で生産減少予想できており、これに対応処置をもう開発しています!エタノール生産は、相場の激しいトウモロコシに限らずあらゆる植物有機物から出来て来ます。藻からのオイルが量産出来、コスト安なら、それからでも可能であります。岐阜大ではゴルフ場の刈った芝の処理としてエタノールを作っていましたね、、、今までの石油由来からの生産も「脱石油」ですね!
ブリヂストン、植物からタイヤ原料 北大と新手法、安定供給へ 「シェールガス革命」で不足 :日本経済新聞
ブリヂストンはタイヤ主原料「ブタジエン」を植物由来のエタノールからつくる技術を開発した。低コストの新型天然ガス「シェールガス」を使った化学品原料の生産が広がっているため、ブタジエンの原料が不足する懸念がある。三菱化学も別の新製法を開発済み。シェールガス革命に対応した生産技術の開発が化学メーカーの競争力を左右する局面に入った。
ブリヂストンが試験的につくった植物由来の合成ゴム
ブタジエンはタイヤに使う合成ゴム材料。現在はナフサから基礎化学品であるエチレンを生産する際の副生物から抽出している。
ブリヂストンは北海道大学の上田渉教授と共同で、サトウキビなどを原料にしたバイオエタノールと独自の金属触媒を化学反応させ、ブタジエンをつくる技術を開発した。木材など非食糧が原料のバイオエタノールの開発も進んでおり、量産技術の開発により、石油原料の場合とコストをほぼ同程度に抑えることを目指す。
今後、触媒の反応速度向上や、生産量を増やすための改良を進める。2015年をめどに試験設備を建設、20年までに量産を始める。バイオエタノールを原料に用いた合成ゴムでタイヤを生産し、発売する計画だ。
米化学大手ダウ・ケミカルがシェールガスを原料とするエチレンプラントを米国内に新設するなど、コスト競争力の高いシェールガスを使う動きが広がっている。シェールガスを使うと、同じエチレン生産の場合でも、ナフサが原料の場合に副生物として出てくるブタジエンの原料が出てこなくなる。
国内ではエチレンの減産も進む見通しで、このままではブタジエンの供給に支障が出かねない。
新興国を中心に自動車需要は拡大しており、タイヤの生産も増える見込みだ。このためブタジエン価格は高水準で推移。07年にアジア地区のスポット価格が1トン1000ドル前後だったのが、今は約2500ドル前後だ。ブリヂストンは原料不足や、価格高騰を新技術により回避する。
化学業界では、三菱化学が石油の精製工程で出てくる「ブテン」という物質を原料にブタジエンをつくる製法を開発。新たな技術で安定供給をめざす動きが活発になっている。