レアアース消費、2年で半減狙う 経産省が技術開発支援 :日本経済新聞
経済産業省は海外からのレアアース(希土類)の調達量を減らす技術開発を支援する。レアアースを使わずに済む部材や廃棄した家電からレアアースを回収する技術の研究開発費を補助する。レアアースのうち中国が産出量の9割超を占める「ジスプロシウム」の国内需要は、支援策の実施により2年後までに今の半分程度に抑えられるとみている。
技術開発の支援は中国の輸出規制に対抗するため、昨年度第3次補正予算に盛り込んだ。第1弾の事業は今年2月に決めたが、支援先を拡充して「脱レアアース」や「省レアアース」の動きを広げる。支援する30事業を10日に公表する。
ジスプロシウムはハイブリッド車や省エネ家電のモーターに組み込む高性能磁石に必要な材料。工作機械製造のジェイテクトは補助金を活用しつつ、磁石にジスプロシウムを使わない新型モーターを開発する。
経産省の試算では2月の支援分と合わせると、ジスプロシウムの消費量を300トン減らせるという。