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メモ「大型有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)」  

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韓国に負けるなかれ!

大型有機ELの消費電力、液晶の半分に 住友化学や産総研など 材料メーカー、事業強化 :日本経済新聞

 住友化学やJSR、島津製作所、ソニー、産業技術総合研究所などの産官学研究チームは、省エネ性能に優れた大型有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレーを量産するための要素技術を開発した。実用化すれば、液晶と比べて2〜3割減とされる消費電力を半分以下まで抑えられる。国内の家電各社は有機ELディスプレーの製品化に慎重だが、材料メーカーが中心となり、今回の研究成果を有機EL関連事業の強化につなげていく見通し。

 今回開発したのは、有機ELディスプレーのなかでも、とくに消費電力を減らせる「トップエミッション方式」向けの技術。光が遮られずに表面から出るため、効率的に画面が光り、高画質化もしやすい。同方式で大型画面を実現できる見通しが初めて立ったという。

 発光体となる有機物を均質で効率よく載せるために広い面積に一気に吹き付ける方法や、印刷によって塗り分ける手法を開発。プラズマ(電離ガス)を使って有機物を傷めずに低温で電極を重ねる方法も考案した。

 大面積に使える塗るタイプの透明な除湿剤も開発。封止膜も含めて有機物の上に重ねる層をすべて透明にできた。

 ノート大の発光パネルを作り、有機物や除湿剤、封止膜などの各要素技術の性能を確認した。技術を組み合わせて40インチディスプレーを作ると、消費電力は液晶の約半分の50ワット前後になると試算する。

 有機ELディスプレーでは、LG電子やサムスン電子などの韓国勢が先行する。今年に入ってLG電子が、白色有機ELにカラーフィルターを組み合わせる方式で55インチの試作品を公開。10日から米ラスベガスで始まる世界最大の家電見本市「CES」でも出展、注目が集まる。

 産官学プロジェクトは、日本国内の技術を結集して大型有機ELディスプレーを実現する目的で約4年前に国の研究費を投じて始動した。ただ、昨年、パナソニックがテレビ事業の縮小を決めるなど、薄型ディスプレーを巡って日本勢は積極的な投資にためらう状況になっており、ソニーなど家電各社は今回の技術をどう事業につなげていくかは未定という。

 一方、住友化学など有機EL向けの材料メーカーは事業強化の方針を打ち出しており、今後、市場が本格化する薄型ディスプレー向けに積極的に活用していくとみられる。

 


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