ガス会社は電力会社の対抗で需要が減って大変だ、だからエネファーム等の呼称でガス発電や熱備蓄を連携して押し進めようとしている…浅はかに考えていました。
何のことはない、ガス会社も電力会社と同じ構造であり電力の全国融通が利かない様にガスもパイプがないので出来ないのです。原発に頼り切れない電力状況であり、とりあえずは「効率的ガス火力発電」なのです。ガス管網が整備不足なのは、日本の工業地帯が殆ど沿岸工業地帯であることが要因でもあります。石油や天然ガスの輸入船が直接運べるメリットもありますが、結果としては、ガス管網不整備となっています。
今後は昨日のブログで掲載した「太陽光発電100倍の効率アップ」=エンジンの蛇腹や生花の剣山の如く、太陽光発電パネルの表面積を増やすことでの効率アップ…1/10のコストダウンでも2〜3円となる?…太陽光の効率アップが早いのか、やはり確実な火力整備が先か、風力の発展が早いか、、、いろいろミックスしての確実性が必要でしょう。
原子力利用も研究継続も必要かもしれませんが、リサイクル技術が完成するか、核融合でも出来ない限りは、現状ウランでは残滓処理も難儀しつつ、供給も数十年で尽きる量と聞いています。否が応でも「脱〜卒原発」となるのです。
幸い天然ガス系はシェールガスもあり、低位の石炭活用技術やバイオマス発達等にて、「火力発電系」は一番確実です。ここまで来ると完全にガス会社と電力会社は目的を同じくする同志です。上手く行く様に法的な整備や環境つくりに期待します。
経済産業省は17日、天然ガスのインフラ整備に向け、本格的な検討に入る。大都市間などを結ぶ広域ガスパイプライン(ガス管網)整備や枯渇したガス田での天然ガス貯蔵の仕組みの創設が柱。原発の縮小が見込まれるなかで、ガス・電力会社が液化天然ガス(LNG)の共同調達などで輸入価格の引き下げや分散型電源の普及を促す狙い。来年の通常国会での法整備を目指す。
17日に総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の「天然ガスシフト基盤専門委員会」を開く。5〜6月をめどに結論を出す。柱は、大都市間を結ぶ広域ガス管網の整備だ。
電力と同様ガスも、大口需要家(年間10万立方メートル以上利用)部分は自由化されている。ただ、ガス管網は、各地域の事業者が個別に整備してきたため、東京と大阪、名古屋など主要都市間を結ぶ広域ガス管網はない。
広域ガス管網を整備すれば、地域を越えてガス会社と電力会社の設備をつなぐことも可能で、ガス・電力の垣根を超えたLNGの共同調達に道が開ける。電力業界にとってもLNG火力に使う燃料の輸入価格引き下げにつながる可能性もある。
枯渇したガス田をタンク代わりに活用することも検討する。ガスの採掘権を定めた鉱業法では、貯蔵に関する規定がないため現状では難しい。価格が低い時期に調達したLNGを気体の状態で貯蔵し、価格高騰時に使えばガスコスト引き下げにつながる。
経産省は東京電力福島第1原発事故をきっかけに、コージェネレーション(熱電併給)システムなど分散型電源の普及を進める方針。ただ日本の面積当たりガス管網延長は、1平方キロメートルあたり11メートルで、米国の同52メートルや韓国の同28メートルなどに比べ脆弱だ。ガス管網整備で都市ガスを使える地域を増やすことも可能になる。
(参照)天然ガス発電、熱電併給で6.5倍 ガス協会が普及計画 :日本経済新聞
日本ガス協会は27日、2030年までの天然ガスの普及計画をまとめた。天然ガスによる発電出力をコージェネレーション(熱電併給)システムで現在の6.5倍、ガス空調は2倍とする計画。福島第1原子力発電所での事故を受けて電力供給における天然ガスの役割は高まるとみられ、同日会見した鳥原光憲会長(東京ガス会長)は「普及のために官民の政策連携が必要」と述べた。協会は普及のために必要な設備投資額を最大で年1.5兆円と試算している。
北越紀州製紙は主力拠点の新潟工場(新潟市)で、天然ガスを燃料に使う自家発電設備を導入する。筆頭株主の三菱商事と共同で約80億円を投じ、2014年2月に4万キロワットの電力を供給できる設備を稼働させる。重油を使う自家発電設備の使用を抑え、工場の重油使用量を半減できる。二酸化炭素(CO2)排出など環境負荷の低減を目指す。
三菱商事との共同出資会社、MC北越エネルギーサービス(新潟市)が、新潟工場の敷地内に天然ガスを燃やす設備と発電機を設ける。書籍や雑誌に使う印刷用紙などを年約100万トン生産する同工場全体の電力の25%を、新設備でまかなう。
製紙業界で北越紀州製紙は環境負荷の低減の取り組みで先行し、紙製品1トンの生産に伴うCO2排出量が最も少ないという。新しい自家発を導入すれば、さらに新潟工場のCO2排出量を1割減らせる見込み。
電力や蒸気を大量に使う素材メーカーは多くの自家発電設備を抱えており、燃料を重油から、環境負荷が小さいとされる天然ガスに切り替える動きが増えている。化学会社が集まる鹿島コンビナート(茨城県神栖市)南部では、自家発の燃料を重油から天然ガスに替える工事が進んでいる。