マイクロソフトの自社タブレット、来月にも日本登場 5万円弱、iPadに対抗 :日本経済新聞
マイクロソフト タブレット「サーフェス」
米マイクロソフト(MS)は今春、日本で自社タブレット(多機能携帯端末)「サーフェス」を発売する。価格は米アップルの「iPad(アイパッド)」の同等モデルより安い5万円弱で、3月にも発売する見通し。MSが日本で自社タブレットを発売するのは初めてで、同社の基本ソフト(OS)を採用する国内メーカーとも直接競合する形になる。販売競争は一段と激化しそうだ。
MSはサーフェスを昨年10月に米国や中国などで発売したが、日本での発売は遅らせていた。NECや富士通、ソニーなどMSのOSを採用した端末を販売するメーカーが多く「競合する各社へ一定の配慮をしたため」(アナリスト)とみられる。年末商戦が終わり、各社の春モデルがそろったこのタイミングで、日本市場への投入を決めたもようだ。
日本で発売するサーフェスは「ウィンドウズ8」の1品種である「RT」版を搭載する見通し。「RT」はノートパソコンよりも安いタブレットに向くOSで、米インテル以外のCPU(中央演算処理装置)を使う端末に対応している。「8」で使えるアプリケーションの一部はRT版では使用できない。
液晶画面はiPadよりも一回り大きい10.6型サイズ。カバーの裏面にキーボードを搭載しており、家電量販店やMSのウェブサイトなどで販売する見通し。
タブレットの国内市場は現在、iPadと米グーグルの「ネクサス」の2強体制になっている。MSはサーフェスがキーボードを標準装備している点や、ノートパソコンでは主流のウィンドウズ向けソフトの大半が使える点を強調。個人向け需要の開拓を目指す。
サーフェスはMS初のタブレットで、現在は世界約20カ国・地域で販売している。調査会社の米IDCによると昨年10〜12月の「RT」版の出荷台数は約90万台で、アップルやグーグルの端末に比べるとまだ知名度が低いのが実情。