旧来の眼鏡店、安売り競争での販売技術劣化、いろいろな問題を抱える業界の中で、新たな需要発掘でのアクション! 今後は、あらゆる業界で似た様なことが起ることでしょう。時代の流れが早い時には、時代とともに動かねば、座死するのみです!
「JINS」、メガネ卸売り参入 ドラッグ店などに、度なしの販路拡大 :日本経済新聞
メガネ専門店「JINS(ジンズ)」を運営するジェイアイエヌは2月から卸売事業に参入する。自社開発の花粉症対策商品など、度なしレンズがついたメガネ3種類をドラッグストアや医療機関に販売する。メガネ市場は少子化や価格低下で縮小の一途。専門店各社はメガネを普段かけない人向けに機能性商品の取り扱いを増やしているが、ジェイアイエヌは直営店以外にも販路を広げて、顧客拡大に弾みを付ける。
機能性メガネを直営店以外でも販売する(都内のJINSの店舗)
専門店が自社ブランド商品を提携先企業やフランチャイズチェーンの加盟者以外に卸すのは珍しい。供給するメガネは、花粉が目に入るのを抑える形状の商品のほか、パソコンや薄型テレビから出る「ブルーライト」が目に入るのを軽減する商品、目の乾燥を抑えるためにフレームから湿気を出す商品で、いずれもJINSブランド。
度入りのメガネを売るには、店頭などで視力測定が必要になるケースがあるため、すべて度なしレンズとする。インターネット上に専用サイトを開設し、売買契約を結んだ法人などから注文を受ける。
ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの小売店や、眼科、日用品卸などを卸先として想定。最少100本から受注する。初年度に500社との取引を目指す。
業界推計では国内のメガネ市場は2010年で約4000億円。低価格化の進行などで、10年間で2000億円減ったとされる。業界3位のメガネスーパーが業績悪化で、投資会社のアドバンテッジパートナーズの支援を受けるなど大手も苦戦。JINSやメガネトップの「眼鏡市場」といった低価格店は店舗数を増やしているが、総務省の家計調査によると、メガネへの1世帯当たり年間支出額は10年に5952円と、5年で約2割減少した。
このため、大手各社はゴルフ用やサイクリング用といったスポーツ用サングラスや花粉症対策用メガネなど、普段はメガネをかけない消費者の需要も見込める商品を増やしている。ただ視力が悪くない人がメガネ店に来ることは少ない。ジェイアイエヌは卸売りを通じて販路を広げ、消費者への商品の浸透をはかる考えだ。