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メモ「炭素繊維5割増産 /東レ」

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東レが炭素繊維5割増産 世界で最適供給 :日本経済新聞

 東レは先端素材である炭素繊維の世界生産を5割増やす。2015年までに450億円を投じ日本、米国、韓国、フランスの工場で設備を新設する。航空機や自動車を軽量化するため金属部品から炭素繊維を使った複合材料への置き換えが進み、市場が大きく伸びる見通し。需要の9割が海外にあるため顧客の近くで生産しニーズに応じて素早く供給、日本発の先端素材を世界に売り込む。

 炭素繊維はかつての特殊な用途から利用範囲が拡大している。特に自動車分野では高級車の特殊な部品から今後はボディーや骨格などに広く使われ、量産化が進む見通しだ。東レはグローバルな供給体制を整え欧米やアジアの主力市場を開拓する。海外拠点は8割増強、海外生産比率は7ポイント増の約66%になる。

 日本では年産7300トンの愛媛工場(愛媛県松前町)を15年3月までに同9300トンに増強する。炭素繊維の利用率を大幅に高めた米ボーイングの新型航空機「787」などの需要増に備え、原料のアクリル繊維から一貫生産する。増強に200億円強を投じる。

 米国では年産2500トンの新設備を建設し、14年9月までに能力を同7900トンに高める。航空機向けのほか、新型天然ガスの圧力容器など新エネ・環境関連の需要に応える。

 13年に炭素繊維の生産を始める韓国では同2200トンの新工場を建設中。同工場に14年3月までに同2500トンの設備を追加する。中国や日本を含むアジア市場に対応、自動車向けなどの産業用からスポーツ用品まで幅広く生産する。

 フランスでは原料のアクリル繊維の新工場を建設する。既に炭素繊維の工場があるが、原料は日本から輸出していた。現地で一貫生産することで為替リスクを抑え、コスト競争力を高める。

 能力増強により東レの炭素繊維の年産能力は現在の1万7900トンから15年3月には2万7100トンに増える。

 炭素繊維は用途の広がりに伴い需要が伸び、15年の世界需要は7万5000トンと11年の約2倍に膨らむ見通し。世界最大手の東レは4割のシェアを占め、三菱レイヨンや帝人を加えた3社では7割と日本勢が強い。東レは先行投資で首位固めを狙う。

(参照)メモ 「 炭素繊維/自動車」 - 鶴は千年、亀は萬年。


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